日ごろ、動悸や息切れを感じることはありませんか? 胸のあたりの違和感は、思わぬ病気が隠れている可能性があるので、放置せずに医師の診療を受けることが大切です。「こんな症状があって心配」という方のために、今回はCVIC心臓画像 クリニック飯田橋理事長、寺島正浩先生に、心臓の病気と危険度のチェック方法を教えていただきました。
命を奪う心臓病を避けるため、症状は見逃さない
心臓の大きさは握りこぶし大で、重さは約200〜300gです。「心筋」という特殊な筋肉でできていて、生まれてから死ぬまで、寝ている間も休むことなく鼓動を打って動き続けています。
「心臓は全身に血液を送り、細胞が必要な酸素や栄養を届け、不要な炭酸ガスや老廃物を運び出す『血液循環の要』です。頑丈な筋肉の塊ですが、長年動き続けると不具合が生じます。怖いのは、何の自覚症状もなく、突然重大な心臓病を発症すること。これが意外に多いのです」と寺島正浩先生。
心臓の症状と受診の目安
心臓の症状は多種多様です。例えば、こんな症状に心当たりはないでしょうか?
「安静時でも胸が痛い、苦しい」という人は、その症状が2、3分で治るのであれば「やや危険」で、「医師の受診を推奨する」レベル。でもこれが10分以上長引くもので、胸を鉄板で押し付けられる感じがあり、正面から左側が重い、などの症状がある場合は「かなり危険」で、「今すぐ医師の受診をすべき」レベルです。
そしてこれらの症状は「急性心筋梗塞」「狭心症」「肺血栓塞栓症」が疑われます。上記のような要領で、やや見づらいかもしれませんが、以下の表から「心臓の症状と受診の目安」を確認してみてください。
取材・文/宇山恵子 デザイン/根岸良介(omodaka)