朝目覚めて起き上がろうとした時にグルグル目が回るなどの「めまい」。「平成28年国民生活基礎調査」によれば、女性の約3割の人がめまいの症状を訴えているといいます。一言で「めまい」と言っても症状も原因もさまざま。そこで今回は、聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科教授の肥塚泉先生に「めまい」の予防と改善方法についてお聞きしました。
■「めまい」を予防する生活習慣
・日中は活動的に過ごす
・足元がぐらつかない底の薄い靴を履く
・つえと手すりを利用する
・栄養バランスに気を付けた食生活をする
・十分な睡眠時間を取る
・ストレスをためない
活動的な生活は内耳の働きを補う小脳の働きを活発にし、平衡感覚を養うことができます。
■注意! こんな習慣は「めまい」になりやすい
・柔らか過ぎる 寝具と低い枕
寝返りが打ちづらいと三半規管や耳石器への刺激がなくなります。低い枕は三半規管へ耳石が入りやすくなります。
・横向きで長時間本を読むなど
下側の耳に耳石がたまりやすくなるため、横向きのまま本を読み続けるのは避けましょう。
■「寝転がり体操」で「めまい」を改善
下のイラストで示す「寝転がり体操」を、1日2回、起床時と就寝時に行ってください。メニエール病や前庭神経炎の人は、明るい部屋で目を開けた状態で行いましょう。 良性発作性頭位めまい症の人は、目を閉じていても開けていてもOKです。
布団やベッドの上に、あおむけに寝て10秒数える
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寝返りを打つように体ごと右に傾けて、10秒数える
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再びあおむけの状態に戻り、10秒数える
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寝返りを打つように体ごと 左に傾けて、10秒数える
取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史