食後の胸やけやゲップ、胃もたれが多くなってきた・・・。そんな悩み、かかえていませんか?そんな「胃の不調」の原因や症状、予防や治療法について、戸田中央総合病院外科消化管部長の立花慎吾先生にお聞きしました。今回は、胃潰瘍や胃がんのリスクを減らすピロリ菌の除菌についてお聞きしました。最後にチャート図もあるので、ぜひ確認してみてください。
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ピロリ菌除菌で胃がんのリスクも軽減
ピロリ菌の除菌療法は2000年に保険適用されました。以来、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者さんは減っています。結果として、潰瘍が重症化して手術が必要になるケースも減少しているそうです。
「ピロリ菌の有無は、健康診断などの胃内視鏡検査で調べることができます。ピロリ菌がいる場合には除菌することで、胃・十二指腸潰瘍のリスクに加え、胃がんのリスクを減らすことができます」
胃潰瘍と胃がんは別の病気です。胃潰瘍が胃がんに変わることはありません。ですが、ピロリ菌がいると胃がん発症のリスクも高めてしまうのです。ピロリ菌がいないに越したことはないでしょう。
「健康診断などの内視鏡検査は、ピロリ菌の有無、潰瘍やがんなどの粘膜病変を見つける上で役立ちます。胃の調子がよくないときには、まずは消化器内科を受診して原因を調べることが重要といえます」と立花先生はアドバイスします。
胃の不調を市販薬で対処する人もいますが、原因がわからない状態を長く続けることはよくありません。検査で不調の原因を調べた上で、禁煙、節酒、バランスの良い食事や適度な運動、ストレス発散など、生活習慣を見直すことが大切です。また胃潰瘍になった人は、非ステロイド性抗炎症薬の使用について主治医に相談しましょう。
■ピロリ菌除菌の流れ
ピロリ菌の除菌は二次除菌まで2000年に保険適用されました。一次除菌で9割以上の成功率です。二次除菌でさらに除菌成功の人が増えました。
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取材・文/安達純子