医師に聞いた「食後すぐ寝るのはNGってホント?」

昔から「食べてすぐ寝ると体に悪い」「牛になっちゃうよ!」と言われたものですが、本当に食後すぐに寝るのはよくないのでしょうか? 御茶ノ水聖橋クリニックの林 同文先生に聞きました。

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まず、食後の一連の内臓の動きを見てみましょう。

食べたものは食道から胃に移動した後、2~3時間くらい胃の中にたまっています。その後、十二指腸~小腸を進みながら栄養素に分解・吸収され、その栄養素は血液を通して肝臓などに運ばれていきます。食後は内臓の活動が活発になるので、消化吸収を助けるために、胃腸などへの血流を増やしてあげることが大切です。

食後すぐに激しい運動などをすると、筋肉や脳に血流が集中し、胃腸への血流が低下して、消化不良を来してしまいます。逆に横になると立っているときと比べて、胃腸の血流量が2~4倍に増えるといわれています。

食後30分から1時間程度は、あまり動いたりせず、横になって休むのが消化吸収にはいいと考えられます。

しかし、完全に横たわってしまうと、強い酸性である胃酸が食道に逆流して、粘膜が炎症を起こし、「逆流性食道炎」になりやすくなります。上半身を少し起こした状態で休むのがいいでしょう。特に高齢者にはおすすめです。

どうしても横になりたいときは、胃もたれがひどく消化促進したいなら右下向き、胸焼け解消なら左下向きになるのがいいでしょう。

では、深い眠りに入ってしまうのはどうでしょうか。

睡眠時は副交感神経が優位となり、臓器は全て活動を休止してしまいます。食べ物が入ってこれから消化吸収しようとしているときに、睡眠状態でいると、消化不良や吸収不良などになってしまいます。

食後はゆったりとして、上半身を起こして休むのはOK。完全に眠ってしまうのはNGと言えますね。

 

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取材・文/古谷玲子(デコ)

 

<教えてくれた人>

林 同文(はやし・どうぶん)先生

御茶ノ水聖橋クリニック。1992年、金沢大学医学部卒業。医学博士。東京大学医学部大学院准教授などを経て2008年より現職。総合内科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。

この記事は『毎日が発見』2019年4月号に掲載の情報です。

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