余命6カ月!森永卓郎さんが重い糖尿病を克服した秘けつとは

軽妙な語り口でおなじみの森永卓郎さんは、実は「余命6カ月」と宣告された糖尿病を克服した経験の持ち主。そんな困難を乗り越えたからこその提言を聞いてきました。「日本経済」「年金」、そして「闘病」。最終回となる今回はご自身の「糖尿病の克服」についてです。

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余命6カ月から劇的変化。秘けつは"限界の少し先"

──森永さんは驚くべき早さで糖尿病を克服されました。その秘けつはなんだったのでしょう?

糖質まみれで太ってしまった結果、2009年に糖尿病と診断され、余命6カ月だと言われたんですよ。HbA1c(※1)が11.4、血糖値は400㎎/dl超えていて、3カ月以内に失明すると。

もう馬が食べるぐらい大量の薬を飲んで、おなかに注射を打ってという暮らしだった。

そこからライザップ(※2)をやったんです。実は、医師が5人ぐらいつき、医療監視の下でのチャレンジでした。そうではないと危ないからと。そうして取り組んだ結果、2カ月半後には血糖値、HbA1cともに正常値になり、以来、一度も治療はしてない。もちろん定期検査は受けていますよ。何の問題もないです。

※1 HbA1c の正常値は5.6%未満、5.6 以上~6.5%未満は要注意、6.5%以上は糖尿病型とされます
※2 ライザップはトレーニングジム。メディカルトレーナーや医療機関と連携し、独自のプログラムを提供しています

 

──減量のための運動というのは大変でしたか?

減量中は週2回、1回50分のトレーニングを受けるんですけど、休んでいる時間もあるので実際は25分ぐらいだと思います。自分の限界をちょっと超えるぐらいまでやるのがコツなんですね。

ただ、1人でやっていると限界を超えるの難しいんですよ。だからトレーナーが必要なんですね。

実はずっと言い続けているんですけど、社会保障制度を安定して運営させるためには、医療の前にトレーナーをつけるべきだと思うんです。お医者さんが言っていることは正しいんですけど、お医者さんが1人1人をべったり見ていられるかっていうとそんな暇はないわけですよ。だからべったり付く人っていうのを考えるべきだと思いますけどね。緩い形なら、家族や友達がチェックするのでもいいですよね。

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腹八分目の食事と適度な運動で健康維持

──糖尿病の治療や減量で、印象に残っていることは?

その頃いろんなお医者さんと話したんですけど、共通して言うことは「健康の秘けつは適度な運動と腹八分目の節制した食事」。これはね、まったく誰も異論がないんです。カロリー制限か糖質制限かっていうのは、医者の意見が真っ二つに割れているんです。だからどっちが正しいか分からないんですけど、私についていうと糖質制限の方が劇的に合っていました。

 

──糖質制限で苦労されたことはありますか?

いまもご飯、パン、麺、スイーツは一切食べていないです。

ただ、同じものばっかり食べているから飽きるんですよ。だから、豆腐一つでも、麻婆豆腐にしたり、豆腐ステーキにしたり、卵とまぜて豆腐オムレツを作ったり、目先を変える工夫が必要です。それと、私は時間がないので、料理には10分以上かけないようにしているんです。それはけっこう厳しい制約なの。

 

──自炊するにあたって、お買い物の秘けつはありますか?

平日寝起きする仕事場の近くは物価が高いんですよ。だからいつも大学(獨協大学・埼玉県草加市)の帰りに買い物します。3割ぐらい物価が違うんですよ。でっかい保冷袋を提げて、そこからねぎや白菜が飛び出ていて(笑)。生活の技術を上げれば少ないお金でもやっていけるんです。だから、世の中のことを知っておくことが大切ですね。

 

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取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/松本順子

 

 

<教えてくれた人>
森永卓郎(もりなが・たくろう)さん

1957年、東京都生まれ。経済アナリスト。東京大学経済学部卒業。獨協大学経済学部教授。日本専売公社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て現職。『消費税は下げられる!』『雇用破壊』(角川新書)、『年収300万円時代を生き抜く経済学』(光文社)など著書多数。


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『なぜ日本だけが成長できないのか』

(森永卓郎 /角川新書)

約20年で日本の経済力は3分の1以下に縮小。原因は人口減少や高齢化なのか? グローバル資本とその片棒を担ぐ構造改革派が「対米全面服従」を推し進めた結果、日本は転落。格差社会を生み出しました。自身の経済研究の集大成であり「本書執筆後は孤立を覚悟した」という渾身の告発書。

この記事は『毎日が発見』2019年5月号に掲載の情報です。

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