筋肉減少をSTOP!超カンタン「おなかの貯筋運動」

筋肉量は、日常生活で最大限に使っていない部位ほど減少していきます。最も減少していく比率が高いのが、太ももとおなかの筋肉。道具不要で自宅で無理なくできる"貯筋"運動で、筋肉を貯めましょう! 今回は「床からの上体起こし」をご紹介。

 
おなかは筋肉が減少しやすく脂肪がつきやすい

意識的に鍛えて貯筋が必要な部位の筋肉は、1番が太もも、2番がおなかです。どちらも、日常生活ではあまり大きな力を出すことがないので、衰えやすいのではないかと考えられています。意識的に太ももやおなかを鍛える運動を心がけないと、貯筋ができないどころか、筋肉はどんどん減少していくわけです。

腹筋の厚さは70代になると20代のときよりも男女ともにマイナス25%。逆に皮下脂肪は男性でプラス25%、女性ではなんとプラス95%、つまり倍近くに増えていきます。

筋肉は落ちて脂肪がついていくことになるのです。

筋肉を保つためには鍛えたい部位(筋肉)を使う運動で刺激を与え続けるようにします。一方の脂肪を減らすには、おなかだけを減らす部分痩せはできないので、全身運動(有酸素運動)で全身の脂肪を減らしていく必要があります。

 

筋肉を貯める運動
「床からの上体起こし(おなか)」

ここがポイント
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鍛えるのはココ!
腹直筋(ふくちょくきん)
おなかの前側にある大きな筋肉。主に体を起こす、支えるときに使われる。

腹直筋は胸の下から恥骨につながるおなかの大きな筋肉。衰えると布団やベッドから起き上がる動きが難しくなります。骨盤を正しい位置に支える役目も担っているので、腰痛の人はしっかり貯筋しましょう。また、内臓も支えているため、ポッコリおなかが出たり便秘がちになるのは、腹直筋の衰えも関係しています。

 

 両ひざは腰幅に開いて立て、手は胸の上で交差して、座布団何枚かを重ねて寄りかかります。首は起こしておきます。筋肉減少をSTOP!超カンタン「おなかの貯筋運動」 1904_p121_02.jpg 

 あごを引いて息を吐きながら、おなかをへこませておへそをのぞき込むように起き上がります。あごは引いたまま、の姿勢にゆっくり戻ります。筋肉減少をSTOP!超カンタン「おなかの貯筋運動」 1904_p121_03.jpg

 
慣れてきたら...
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慣れてきたら座布団の枚数を減らすと強度が上がります。


筋肉減少をSTOP!超カンタン「おなかの貯筋運動」 1904_p121_05.jpg座布団なしでできる人はチャレンジしてみましょう!
  

取材・文/石井美佐 撮影/木下大造 ヘアメイク/ange モデル/柴田景子

 

 

監修/福永哲夫(ふくなが・てつお)さん

鹿屋体育大学名誉教授・早稲田大学名誉教授・東京大学名誉教授。 「貯筋運動」を考案。

 

運動指導/沢井史穂(さわい・しほ)さん

日本女子体育大学スポーツ健康学科教授。全国で「貯筋運動」の実践、普及に尽力している。

この記事は『毎日が発見』2019年4月号に掲載の情報です。

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