股関節は歩くときや立ったり座ったりするときに、体重を支える大切な役目を果たしています。歩く際には体重の約3 倍の重さが股関節にはかかっているといわれています。股関節の可動域を広げる簡単な体操を、リンパティック・ストレッチ考案者の前新マミ先生に教えてもらいました。
寝たまま行う股割りで股関節の可動域を広げます
赤ちゃんは股関節がとても柔らかいので、自分の足の指をしゃぶることができます。ですが、成長するに従って、だんだんと股関節周辺の筋肉が硬くなっていき、ひどい場合は痛みが出てきます。また、股関節の周辺の筋肉が硬かったり、股関節の可動域が狭かったりすると腰痛の原因にもなります。
股関節とつながっている骨盤の周辺は筋肉や腱が覆っていて、そのために前後左右にスムーズに歩くことができたり、安定して体を支えたり・動かしたりといった動きをすることができます。筋肉を柔らかく保っておくことや、筋肉が減少しないように筋肉を使っておくことが大切。筋肉が柔らかいと股関節への負担を減らすことができます。
"らくちん股割り"体操は、お相撲さんの股割りと同じ動きを片脚ずつ寝て行うストレッチです。寝て行うと、無理なく股関節の可動域を広げることができます。
さっそく、やってみましょう!
らくちん股割り(4回)
腰が重い、痛いときにもこのストレッチを行うと、こりがほぐれてきて楽になりますよ。
1 あおむけになる
ひざを立てあおむけになります。
2 片脚を引く
片脚のかかとを内側から持ち、ひざを床に押し下げるようにして股関節を開いていきます。
◎ポイント
回数を重ねるとだんだん可動域は広がります。このストレッチの後は、股関節が縦横に開くようになります。
3 反対の脚も行う
反対の脚も同じようにしてかかとを持ち、ひざを床に押し下げるようにして股関節を開いていきます。
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange