3分で関節を滑らかに! 医師が教える3つのちょいトレ「ひざ痛」改善法

ひざや腰が痛みはじめ、それをかばって体を動かさなくなると、体力が低下して、転びがちになります。休日などに何もせず1日寝たままでいると、筋肉量は3%前後落ちることも。それが元のように回復するまで1週間は必要なのです。

「私たちリハビリテーション科医は、なるべく活動量を確保する工夫をしています。ひざの痛みがあると、どうしても歩くのが怖くなってしまいがちですが、そうするうちにひざを支える周りの筋肉も少なくなって、ますますひざに負担がかかるようになります。主治医と相談しながらひざを支える筋肉を鍛えるようにしましょう」と東京医科歯科大学医学部附属病院リハビリテーション部部長の酒井朋子先生。

「もちろん無理は禁物ですが、年を重ねても自分の足で歩くためにひざの健康を保つ運動を習慣づけましょう」と、ひざの専門家である整形外科医の古賀先生が簡単にできるストレッチを教えてくれました。

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前の記事「姿勢よく、大きめ歩幅がポイント!「ちょい速ウオーキング」の注意点(2)」はこちら。

 

◆関節包のチェック
ひざの関節を包む袋状の柔らかな組織(関節包)が痛みの元かもしれません

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あおむけに寝てかかとがお尻につかない場合は、関節包が硬くなっている。

 

1904_p030_02.jpgかかとがお尻につく人は、関節包が軟らかい。


 
元気に歩くための「ひざ痛」改善法! 

いますぐできる3つの「ちょいトレ」

 

(1) ひざを整える

「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)セッティング」とも呼ばれる方法です。ストレッチ効果で柔らかくなります。

 1. 両脚を伸ばして座り、力を抜いてリラックスします。

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 2. 片脚の太ももの前面に力を入れてゆっくりと5つ数えます。力を入れ、イラストのようにひざのお皿(膝蓋骨)が動くイメージで。1904_p030_04.jpg

 

 3. 太ももの力を抜いて、ひざのお皿を元の位置に戻します。反対の脚も同様に行い、左右各 10 回(1セット)を2~3セット行います。 1904_p030_05.jpg 

 4. 太ももの力の入れ方が分からない場合は、ひざの下にタオルを入れると、分かりやすい。1904_p030_06.jpg

 

(2)お皿のストレッチ

ひざのお皿を覆っている筋肉やじん帯をストレッチして、お皿を柔軟にして働きを高めましょう。

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脚を伸ばして座り、ひざの力を抜いて両手の親指を片方のひざのお皿の縁に当てます。
 

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上下、左右、斜めの8方向から5秒くらいずつお皿を押します。反対のひざも同様に。1 回 3 分を朝晩 2 回行いましょう。

 
(3)お風呂で正座

お風呂に入ると血行が良くなり筋肉も軟らかくなるので、動かしやすくなります。お湯の浮力のおかげで痛みも感じにくくなります。

 1. お風呂で腰を伸ばしてひざをつき、湯船の縁につかまります。 1904_p031_03.jpg 
 2. ゆっくりと腰を下ろしながらひざを曲げ、ひざにツッパリを感じるまで曲げたら、そこで 5~10秒キープします。これを、2分ほど続けてみます。1904_p031_04.jpg

 

◎余裕がある人は
下半身の「ちょいトレ」(フロントランジ)

ひざの痛みが少なく、筋肉量を増やしたいと思う人は、ゆっくり体を動かすと体幹も鍛えられます。片足ずつ3 回を1セットとして、1日3セットを目安に。

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両手を腰に当てて両脚で立ちます。

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足をゆっくり大きく前に踏み出します。

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太ももが水平になるぐらいまで腰を深く下げます。

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踏み出した足を引き戻して両脚で立ちます。

 

取材・文/宇山恵子 イラスト/末続あけみ
取材協力東京医科歯科大学医学部附属病院整形外科・中川裕介医師

 

<教えてくれた人>

酒井朋子(さかい・ともこ)先生

東京医科歯科大学医学部附属病院リハビリテーション部部長。救急患者や長時間の難手術を乗り越えた患者のリハビリテーション医療を実践。寝たきり予防の啓発にも取り組む。

 

古賀英之(こが・ひでゆき)先生

東京医科歯科大学医学部附属病院整形外科膝診療班分野長。半月板温存手術や変形性膝関節症の難しい症例の手術や治療を得意とする。術後ケアの運動やストレッチにも精通。

この記事は『毎日が発見』2019年4月号に掲載の情報です。

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