まずは10分長く歩いてみよう。血糖値を下げるためには下半身を動かす!/糖尿病

現在、日本国内の患者数は1千万人を超えるとされる「糖尿病」。これはもはや現代の国民病と言えるかもしれません。もしも自分が、家族が糖尿病になったら、予備軍だったら、生活習慣をどのように変えていけば良いのでしょうか。

一生続けられる「血糖値を上げない習慣」について、京都大学医学部附属病院病院長で糖尿病・内分泌・栄養内科教授の稲垣暢也先生にお話を伺いました。

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下半身を動かすことが効率よく血糖値を下げる。
歩数計を持ち歩こう!

糖尿病予防や血糖値を上げないために運動すると言っても、構えていろいろと準備する必要はありません。

まずはいちばん簡単に始められる「歩く」ことを続けられるか試してみましょう。
歩くことがおすすめなのは、体の中でいちばん大きな筋肉である太ももの大腿筋を動かすことで血液中のブドウ糖が効果的にエネルギーとなって消費することに役立つからです。そして、ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれるくらい、心臓と関連しているのです。ふくらはぎは心臓からおくりだされた血液を心臓に戻す役割を担っており、この筋肉を鍛えることで全身の血行を良くして、心臓の働きを助けます。

40代以降、運動をして筋肉を使わなければ、どんどん筋肉の量が減っていきます。しかし何歳になっても、使えば増えるのが筋肉です。歩く時間もないようであれば、立っている時間を長くするなど、自分のできる範囲で無理せず活動量を増やすように心がけてください。

歩く習慣をつけるときには、歩数計を持ち歩いて、自分がどのくらいの時間、どんなペースで歩けるのか、その時の体調はどうだったかをチェックしてください。歩数計は地味ですが、ゲーム感覚で行えばやる気が出る道具です。

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歩数計はドラッグストアやホームセンターなどで、1000円程度から購入が可能。

最初から1日1万歩などという高い目標を掲げて、三日坊主になってしまっては意味がありません。歩数計をつけて、1日に歩く平均的な歩数が分かったら、次はその歩数より少し多いくらいの、すぐにクリアできる目標歩数を設定してみましょう。その他にも「いつもより10分長く歩く」「少し遠いスーパーや商店街まで足を延ばして買い物をする」「エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使う」などの工夫もしてみましょう。

運動をしなければ、糖質を制限しなければ...など、やりたくないことを無理にやっていると大きなストレスとなります。実はストレスによって発生するホルモンが、血液中にブドウ糖を放出させて、血糖値を上げてしまいます。ストレス解消法を見つけることも血糖値を上げないためには必要なのです。


■チェックポイント
★初めから無理な目標を持たず。まずは10分長く歩こう
★歩くのが無理なら立っている時間を長くするだけでもOK
★ストレス管理も大切。自分に合ったストレス解消法を探そう

 

次の記事「睡眠不足が血糖値を高くする!? いい眠りとストレス解消で糖尿病リスクを回避/糖尿病」はこちら。

取材・文/宇山恵子 撮影/米山典子

 

<教えてくれた人>
稲垣暢也(いながき・のぶや)先生

京都大学医学部附属病院病院長、糖尿病・内分泌・栄養内科教授。一生続けられる生活習慣を指導しながら糖尿病患者さんと向き合いつつ、先進的研究も行う。

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この記事は『毎日が発見』2018年10月号に掲載の情報です。

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