1日7000歩、歩いていますか? あなたの「筋力維持度」をチェック!

pixta_19475038_S.jpg病気の予防や介護予防の観点から疫学調査や社会調査による研究を行う「東京都健康長寿医療センター研究所」。健康長寿の人をさまざまな視点で調査する同研究所の副所長・新開省二先生に、元気な体づくりのために何が大切なのか、お話を伺いました。

 

前の記事「健康長寿のためには1日7食品群以上! "栄養密度"の高い食事を心がけよう(1)」はこちら。

 

「2000年以降のデータを多角的に研究したなかで特に重要なのが、食生活、体力・身体活動、社会参加です。生活習慣病の予防の他、加齢に伴う心身機能低下の抑制にもつながります」と新開先生。体力・身体活動で注意したいのが、やせ過ぎと筋肉量の減少です。

やせ過ぎは健康長寿が脅かされるサインで、死亡リスクも上がります。

「『老化は足から』といわれますが、やせて筋肉量が減ると足腰が弱くなってしまいます。歩く力があることが足腰の強さの指標といえます。65~74歳の方の1日の平均歩数は6000歩強くらいです。しかし家事などの日常動作を含めて1日7000歩を目安に歩けるようにしたいですね。

また介護予防には体の機能を維持することが重要ですが、それにも外出したり運動をしたりと、体を"使う"ことが効果的です」と新開先生。

これらの身体活動には先に挙げた「社会参加」も深く関わっています。ボランティアや習い事をしたり、交友関係があると外出する機会が増え、必然的に活動量を増やすことができます。また暮らしに必要な情報の交換もできるので、夫婦や家族以外の家の外でのネットワーク作りも大切です。

また、新開先生は「私たちの研究では、メタボリックシンドロームや脂質異常症(※1)よりも、フレイル(※2)の度合いが健康余命を左右するという結果が出ています」と言います。栄養密度の高い食事をし、よく動き、社会と交流を持つことはフレイル予防にも有効です。

※1 脂質異常症とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が多すぎたり少なすぎたりする状態のことです。
※2 フレイルとは加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能など)が低下した状態で、要介護の前段階とされています。

 
"筋力・歩行力"を維持できているか自己チェック!

◆これくらい動けるのが理想です
身体活動や体力の低下は要介護リスクが上昇します。介護予防、健康増進のための目標値を参考にしましょう。1809p091_1.jpg

 

◆以下を目安に体格をキープしましょう

BMI...体重(㎏)÷ 身長(m)÷ 身長(m)= 目標20以上
やせ型か肥満かを判定するBMI。65歳以上は低過ぎると死亡のリスクが上がります。20以上を目標にしましょう。

FFMI...除脂肪体重(㎏)÷ 身長(m)÷ 身長(m)= 目標男性16以上、女性14以上
減少すると足腰の弱体化につながる筋肉量の目安は、FFMIを確認しましょう。
※除脂肪体重=体重(㎏)-体脂肪量(㎏)で求めます(体脂肪量は体脂肪計の付いた体重計で測れます)。

 

次の記事「これができれば介護いらず! 「近い未来」のために今から実践したい12のルール(3)」はこちら。

取材・文/中沢文子

 

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新開省二(しんかい・しょうじ)先生
東京都健康長寿医療センター研究所副所長。医師・医学博士。日本老年医学会、日本老年社会科学会、日本衛生学会の理事・評議員や厚生労働省「健康日本21(第二次)策定専門委員会」委員を歴任。

この記事は『毎日が発見』2018年9月号に掲載の情報です。

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