足の爪が変形する4つの原因とは?/足の爪の変形

pixta_22137969_S.jpg普段はあまり気にすることのない、足の爪。小さなパーツですが、変形したり、色が変わったりしていませんか? 巻き爪をはじめとする足の爪の異常は、実は歩き方や姿勢などの生活習慣や外反母趾など、さまざまな要因の積み重ねから複合的に起こっているもの。大したことないと思っていると、やがて強い痛みを伴い、歩行困難にもつながるので、注意が必要です。

さまざまな足の爪の異常やその原因、正しいセルフケアの方法を、皮膚科医で、「日本フットケア学会」の理事も務める高山かおる先生にお聞きしました。

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足の骨の変形や爪の切り方に注意しましょう

下からは地面からの強い衝撃を受け、上からは自身の体重がかかり、常に大きな負担を強いられている足の指。その爪が変形する原因は4つに大きく分類できると、高山先生はいいます。

1 足の骨の異常によるもの
「開張足(かいちょうそく)」や「外反母趾(がいはんぼし)」のような足の骨の変形があると、足の第1指(親指)が押されて、「巻き爪」や「陥入爪(かんにゅうそう)」、「肥厚爪(ひこうそう)」などの爪の変形をもたらします。

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「開張足」は、親指のつけ根から小指のつけ根にかけての足の「前方の横アーチ」が崩れ、骨と骨格筋をつなぐ腱が緩んで足の指が広がってしまう状態をいいます。要因としては運動不足による筋力の低下、体重増加による負荷などが考えられますが、女性が履くハイヒールやパンプスもその1つです。また、足の指をうまく使っていないためにかかとに体重がかかってしまい、ペタペタと歩くことも、「開張足」を引き起こすと考えられています。

ヒールのある靴を履くと、かかとが不安定になり、足の前部分でバランスを取ろうとして重心が前に移動します。すると、横アーチに無理な負担がかかり、崩れていくのです。

「人間がバランスよく立ったり、スムーズに歩いたりするために、足のアーチは欠かせないものですが、横アーチが崩れた状態が続くと、外反母趾になりやすく、また、足裏の指のつけ根に負担がかかるので、そこからタコやウオノメ、巻き爪や陥入爪などのトラブルにつながります」(高山先生)。

また、自分が開張足かどうかわかる1つの目安として、「浮き指」があります。「浮き指」は、足の指が地面にきちんとつかず、浮き上がった状態です。横アーチが崩れているために、指のつけ根がベタッと床についてしまい、指が浮き上がってしまうのです。「浮き指」は自分の足の指をきちんと使えていないことを意味するので、この症状がある人の姿勢や歩き方は崩れていると推測できます。

足の指でじゃんけんの「グー」ができない、また、珪藻土のバスマットの上に濡れた足で立った時に指の形が出ない場合などは、「浮き指」である可能性が高いです。

「開張足」に自覚症状はありませんが、女性のほぼ9割が多かれ少なかれ、「開張足」の傾向にあるそうです。

「まずは現在履いているハイヒールなどの靴を避けて、足の指への圧迫のない靴を履きましょう。ハイヒールを頻繁に履く人は、履かない時間も作りましょう。症状が軽い場合は、ひも靴の靴を緩めたりせず、きちんと結んで履くだけでも横アーチをサポートすることができます」(高山先生)。

 
2 爪の切り方によるもの
「巻き爪」や「陥入爪」、「肥厚爪」といった足の爪の変形は、爪の切り方が原因になることもしばしば。皮膚に爪が当たるのが痛いからといって、深爪のように切るのは禁物。かえって症状を悪化させることもあります。正しい切り方をマスターしましょう。

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3 爪そのものの病気によるもの
爪の感染症の代表に挙げられる「爪白癬(つめはくせん)」などによって、爪が変形してしまうことがあります。変形が進むと「巻き爪」や「陥入爪」になったりもするので、注意が必要です。

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4 日常的トラブルによるもの
骨の異常や爪の病気から起こるのではなく、日常のささいなことからも爪の異常は起こります。例えば、主に乾燥による「二枚爪」、ペディキュアやマニキュアを長い期間していることから爪が菌に感染する「グリーンネイル(緑色爪)」などです。

これらはよくある爪のトラブルで、セルフケアだけでよくなることが多いものです。

 

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取材・文/岡田知子(BLOOM)

<教えてくれた人>
高山かおる(たかやま・かおる)先生

医師・医学博士。済生会川口総合病院皮膚科主任部長、東京医科歯科大学臨床准教授。接触性皮膚炎、フットケアを専門とする。難治性の巻き爪、陥入爪、肥厚爪などの疾患に対し、トラブルの根治を目指した原因の追求、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行う。「100歳まで自分の足で歩ける社会」を目的に発足した「足育研究会」の代表、日本フットケア学会の理事を務め、フットケアの啓発活動も行っている。著書に『巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア』(マキノ出版)、監修に『皮膚科医が教える本当に正しい足のケア』(家の光協会)

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