咳が長く続く...何が原因?医師が教える「見極めポイント」

「咳が1週間くらい長引いても自然に治るのを待つ」というあなた。放置していると全身に悪影響を及ぼすかもしれません。毎月2000人以上の患者を治療してきた呼吸器の名医・杉原徳彦先生は、実は悪さをしているのは「のどではなく鼻の奥」と言います。そこで、杉原先生の新刊『つらいせきが続いたら鼻の炎症を治しなさい』(あさ出版)から、「長引く咳」の正体から治療法までを毎日9:30に連載形式でお届けします。

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咳ぜんそく・鼻の炎症の見極めポイント

原因の特定できない長引く咳の治療においては、咳ぜんそくによるものか、鼻の疾患が原因なのかの見極めが重要になります。

その場合の見極めポイントは、「咳が続いている期間」です。

私が治療での目安としているのは、基本的には「3週間」です(ただし、何らかのアレルギーをもっている人の場合は1週間)。

具体的には、咳が始まって3週間(あるいは、1週間)以上たっているならば、咳ぜんそくにまで至っている可能性が高く、この場合は、咳ぜんそくの治療でないと咳がおさまらない可能性が高いといえます。

そして、さらに重要なのが、鼻の疾患が原因の咳ぜんそくの場合、咳ぜんそくの治療で咳が止まっても、そこで治療をやめると、長引く咳は再発する可能性が高い、ということです。

なぜなら、そもそも原因である鼻の疾患がまだ残っているからです。鼻の疾患もしっかり治していかないと、また同じことが起きる可能性があるのです。

ですから私は、長引く咳で困っている患者さんのみならず、咳ぜんそくや気管支ぜんそくの患者さんなどを治療する際にも、鼻からの原因も探る意識をもつようにしています。

そして、鼻の疾患がある患者さんには、ぜんそくの治療を行いながら、並行して鼻の疾患をしていくこともおすすめしています。

鼻の治療も並行して行うことで、ぜんそくの治りも早めることができますし、その再発を予防することができます。

たとえ再発した場合でも、症状がひどくなったり、長引いたりというのを避けることができるのです。

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実際によくあるケースとして、咳の症状がでるたびに、ぜんそくの治療薬である吸入薬を使い、良くなると治療をやめる、ということをくり返している方がいます。この場合、あるときから吸入薬がまったく効かなくなる、ということが起こりやすくなります。

そうなると、気をつけなければ、「重症ぜんそく」になったと判断され、強い薬ばかり処方されることにつながりかねません。

一方、こうした患者さんに鼻の治療を行っていくと、咳の症状がすっかりよくなるということも多いのです。

実は鼻の炎症が原因かも!?「つらいせきが続いたら」記事リストはこちら!

030-shoei.jpg4章にわたり、長引く咳の原因と対策を網羅。咳対策用の枕、マスク、お茶の選び方などセルフケアの実践方法も紹介されています

 

杉原徳彦(すぎはら・なるひこ)

1967年8月13日生まれ。医療法人社団仁友会 仁友クリニック院長。医学博士。専門は呼吸器内科。日本内科学会認定医、日本アレルギー学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。東京都立府中病院(現・東京都立多摩総合医療センター)呼吸器科勤務を経て現職。上気道と下気道の炎症に着目した独自の視点で喘息診療を行う。

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『つらいせきが続いたら鼻の炎症を治しなさい』

(杉原徳彦/あさ出版)

「長引く咳」「痰がからみやすい」、放置しがちな体のちょっとした異変は、「鼻の炎症」が原因かもしれません。そのままにしておくと、全身に危険が迫る可能性も!?日本全国から毎月2000人以上の患者を受け入れて治療にあたる、呼吸器の名医がまとめた初著書の中には、思い当ることが多すぎて、きっと鼻の治療をすぐに始めたくなります。

※この記事は『つらいせきが続いたら鼻の炎症を治しなさい』(杉原徳彦/あさ出版)からの抜粋です。

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