悪玉コレステロールの増加も善玉コレステロールの減少も中性脂肪の増加も、動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化は血管をもろくします。
心臓の血管が詰まれば狭心症や心筋梗塞や心不全、脳では脳梗塞、脳出血などの脳血管障害を引き起こします。
血管が弱くなるため、血管性認知症になりやすいこともわかっています。
また、アルツハイマー病になるリスクも高まります。
LDLコレステロールの数値に関して、高くても問題ないという説がありますが、誤解です。
40代から60代で高コレステロール血症にかかり、そのまま放置していると、アルツハイマー病にもなりやすいことがわかっています。
高齢になってから脂質管理を始めても、認知機能の低下を防ぐ効果は得にくいとされます。
早めの対策が効果的です。
安心材料としては、コレステロールと中性脂肪にはコントロールしやすいという特徴があります。
糖尿病の場合は食事制限や運動などやるべきことがたくさんありますが、コレステロールと中性脂肪には薬が効きやすいのです。
【次回:認知症になる確率が上がる高血圧。実は気にすべきは高さよりも...】
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