「浪費」「消費」「投資」の区別できてる? 退職後の家計管理のコツ/61歳、ひとり暮らし一年生。

住まい、お金、健康、人間関係など...漠然と老後に対する「不安」を抱えている人は多いでしょう。そこで今回は、60代からの一人暮らしを満喫するYouTuber・yamaさんの著書『61歳、ひとり暮らし一年生。 お金はないけど、「好き」を重ねて楽しむ暮らし』をご紹介。57歳での突然の整理解雇、目が開かなくなる病気、父親の死など、人生後半のスタート時に訪れた困難を乗り越えた彼女の生き方は、きっとあなたの将来のヒントになるはずです。

※本記事はyama著の書籍『61歳、ひとり暮らし一年生。お金はないけど、「好き」を重ねて楽しむ暮らし』から一部抜粋・編集しました。

【前回】え、これだけ? 年金事務所で知った「衝撃の年金額」。焦った私は...

「浪費」「消費」「投資」の区別できてる? 退職後の家計管理のコツ/61歳、ひとり暮らし一年生。 本文校了出力見本61歳_0131-2-25-1.jpg

アップル製品が大好きです。パソコンやスマホ、スマートウォッチはもちろん、お手入れ用のクロスまでアップル製。※すべて私物です

節約もするけれど必要なものには投資する

私は日々の出費を、食費、雑費、交通・通信費、住居・光熱費、美容・衣服費などに大まかに分類し、いくら使ったかをざっくり把握するようにしています。

毎月の予算を決めて、その中にきっちりおさめようとは思っていません。

何にどのぐらいお金をかけているのかを知ることで、ムダづかいを防ぐのが目的です。

たとえば、食費はひと月2万円を目安にしています。

もっと切り詰めることもできるのかもしれませんが、健康維持のためにも食事は重要。

私は玄米菜食の食生活を送っていることもあり、ぜいたくではなくても納得できる品質のものを選びたいと思っています。

以前は忙しさを理由に外食したり、市販のお惣菜を利用したりすることもありました。

でも今は、会食など特別なとき以外は、自炊しています。

どこかへ食べに行ったり買いに行ったりするより、自宅でつくって食べたほうが、実は時間がかからない。

それに気づいてからは、忙しいときこそ自炊するべき!と考えるようになりました。

ウォーキングや動画撮影に出かけて、お昼どきにかかりそうな場合は、できるだけランチを持参します。

おにぎりだったりフルーツやナッツだったり、そのときの気分や体調によって内容はさまざまです。

出先でお店を探したり、混んでいてテーブルが空くのを待ったりするのは、意外に時間がかかるもの。

お気に入りの場所で楽しめる手づくりランチのほうが、私にとっては快適です。

夜になってから外出する機会はめっきり減りましたが、文鳥たちが寝た後、こっそり抜け出すことがたまにあります。

目的地は、近所のスーパーです。

閉店間際に行くと、生鮮食品などがかなり値下げされています。

普段より安く買えた!という満足感が得られるのはもちろん、フードロス削減にもつながるはず。

文鳥たちを起こさないよう、門限破りをした高校生のように静かに自宅に出入りする手間はかかりますが、スーパーでの「夜遊び」は節約に役立っています。

値下げ品を狙ったとしても、ひとり分の料理をあれこれつくろうとすると、食材が割高になります。

節約と効率アップのため、私は煮ものや揚げものは2~3食分まとめてつくり、冷蔵・冷凍保存するようにしています。

玄米ごはんもまとめて炊き、1食分ずつ小分けにして冷凍しています。

映像制作に必要なものには惜しまず投資

日々、節約に努めている私ですが、パソコンやスマホなどのデジタル製品には惜しまずお金を使っています。

もちろん買うものは厳選しますが、動画制作のために必要なものは「投資」だと考えるようにしています。

浪費・消費・投資をしっかり分けて、自分を高めることに関してはできる範囲で迷わず出費します。

お金の管理のコツは使ったらすぐに帳簿をつけること!

私はYouTubeの収益化をきっかけに、60歳で個人事業主として開業しました。

とくに届け出をしなくても、個人として仕事をすることは可能です。

あえて開業することを選んだのは、お金の管理をきちんとしたかったからです。

会社員として働いていると、税金などに関することはほぼ会社がやってくれます。

でもこれからは個人事業主としてきちんとお金の出入りを理解し、確定申告なども自分でこなしてみたいと思ったのです。

最初は少し手間どりましたが、最近では帳簿のつけ方のコツなどもわかってきたような気がします。

仕事のお金の管理には、クラウド会計ソフトを使っています。

心がけているのは、お金を使ったらすぐに帳簿をつけることです。

最初の頃、「まとめてやればいいや」と少しサボってしまったことがあるのですが、その後がたいへん!

レシートが残っているものはいいのですが、最近ではICカードを利用した交通費や銀行口座からアプリへのチャージなど、「紙」が残らないものもたくさんあります。

記憶を掘り起こし、アプリなどをあれこれチェックしながら帳簿の数字を合わせるのはひと苦労でした。

この失敗から学んだのが、面倒なようでも、お金を使ったらすぐに記録するのがいちばん楽だということ。

それ以来、自分が楽をするために、こまめに帳簿をつけるようにしています。

会計ソフトを使うようになってから、手書きの家計簿をつけなくなりました。

個人事業主の場合、仕事用のお金も生活費も、出どころは自分です。

帳簿上で仕訳をするのですが、日々帳簿をつけていれば、生活用品に関する出費も、大まかに把握することができるのです。

とはいえ、家計管理には、やはり自分流の仕分けができる家計簿のほうが向いているような気もします。

ムダづかい防止のため、手書きの家計簿も復活させようかな?と考えています。

日常の支払いはキャッシュレス決済がほとんど

最近は、キャッシュレス決済ができるお店が増えてきました。

確実に記録が残ってお金の管理がしやすいこともあり、日常生活ではほとんど現金を使わなくなりました。

お財布に入っている現金は、千円札が数枚と小銭程度です。

ただしキャッシュレス決済用のアプリは、銀行口座から自動的にチャージするのではなく、なくなったら自分で決めた金額をチャージする設定にしています。

チャージするとき、「何に使ったんだっけ?」「先週もチャージしたよね?」などと考えることで、ムダづかいに歯止めがかかるような気がするからです。

すっかり生活の一部になったキャッシュレス決済ですが、弱点がひとつ。

スマホのバッテリーが切れたら使えないことです。

いざというときに困らないよう、外出時には必ずモバイルバッテリーをもち歩くようにしています。

 
※この記事は『61歳、ひとり暮らし一年生。お金はないけど、「好き」を重ねて楽しむ暮らし』(yama/KADOKAWA)からの抜粋です。

この記事に関連する「ライフプラン」のキーワード

PAGE TOP