人生100年時代。仕事や子育てから解放されたら何を楽しみますか?「こんなカッコいい70代は見たことない」と言われる人気YouTuber・ロコリさんのモットーは「人生もおしゃれも、自由で楽しくなくちゃ」。『72歳、好きな服で心が弾む、ひとり暮らし』(KADOKAWA)は、年金月5万円のひとり暮らしの毎日を楽しむコツが詰まった一冊です。築50年の家でインテリアや暮らしを楽しむ方法など厳選してご紹介します。
※本記事はロコリ著の書籍『72歳、好きな服で心が弾む、ひとり暮らし』から一部抜粋・編集しました。
築50年の家を私らしく。簡単DIYで改造にチャレンジ
家の中が急に変わると認知症の母がパニックを起こしてしまうので、母の存命中はできる限り変えずに暮らしてきました。
でも一昨年、YouTubeでDIY系の動画を見ていたら、「私も古い家をなんとかしたい!」という気持ちがむくむくと湧いてきて、初めてのDIYに挑戦することにしました。
手をつけたのは6畳の仏間です。
キッチンもやりたかったのですが、今の私はユーチューバー。動画配信のために、「映る場所を一番にきれいにしよう!」と思ったのです。
DIYの目的は、仏間にあった古いタンスを処分して愛用のデスクを置き、動画撮影をするためのスペースを作ることと、服の収納スペースを整えることです。
仏間は、長年のお線香の香りが染み込んでいたので、はじめに床から壁、天井まで拭き上げてニオイをとることから始めました。
部屋全体を拭き上げたらいよいよ、壁紙貼りのスタートです。
壁紙を貼るのは人生で初めて。いろいろな動画を見て貼り方を研究し、オンラインショップで、初心者でも簡単に貼れるというのりつきの壁紙と、壁紙を貼るためのスターターキットを注文しました。
作業中のスタイルは白シャツ。これは、私の好きなYouTubeチャンネル「DIY MAGAZINE」さんがいつも真っ白いシャツを着て作業しているので、白シャツならうまくできるかな? と思ってマネっこしました。
壁紙の色は、動画で服がきれいに見えるよう、薄いグレーを選択。
壁紙が届き、いざ作業開始......とはいかず、忙しくて3週間近く放置していたら、のりつきの壁紙は3週間以内に貼らなくてはいけないということを後から知って大慌てしました。
あせって作業することになってしまったのは反省点のひとつです。
貼り方の手順は、YouTubeの動画を入念にチェックしました。のりのシートを一度剥がして貼り始めたら、一気に貼らないといけません。
「さあ貼るぞ!」と意気込んだら、先に貼った部分が破れたりしてさらに超緊張してしまい、貼り終わった後は吐きそうになるほど疲れてしまいました。
壁の次は、押し入れです。オープンクローゼットに改造するため、ふすまをはずし、内側に百均で見つけたクッションレンガシートを貼りました。
断熱効果もあるので、築50年の家の部屋が暖かくなり、一石二鳥でした。
シートを貼ったら突っ張り棒を渡してハンガーをかけられるようにし、下の段は、無印良品の収納ケースを並べました。畳みものはすべてここに収納しています。
このケースは奥行きがバラバラなので、後ろにいらない箱などを置いてずれないようにし、前面がそろうように置いています。
作業スペースにはホームセンターで買ったグレーのフロアシートを敷き、IKEAのデスクと、お気に入りのデザイナーズチェア、ヴィトラ社の「ティプトン」を置いて完成です。
ただ失敗したなと思うのは、私の髪が白くなったので壁と同化して見えることです。
どうにかしたくていろいろ思案中です。
大好きなイラストレーター矢吹恭子さんのファッショニスタキャッツのイラストボードを、いつの日か飾れたらいいなと夢見ています。
写真:林ひろし