足りる?足りない?「100歳までの老後資金」を実際に計算してみましょう

"人生100年時代"といわれるようになりました。今回はマネージャーナリストの有山典子さんに教えてもらって「100歳までの老後資金」を、65歳の女性を例として実際に計算してみました。

pixta_17556548_S.jpg前の記事「一生お金に困らず暮らしたい!「100歳までの生活費」いくら必要!?/お金のヒント(1)」はこちら。

簡単な計算式や家計簿でざっと計算を

老後資金がザックリ分かる4ステップ計算式を使って、実際にAさん(65歳・女性)の例で計算してみましょう。まずは下の4つの費用を計算します。4ステップ計算式の考え方を詳しく知りたい方は、上のリンクから前回の記事を確認してみてください。

■今回の老後資金の計算例

1) 毎月の基本生活費...20万円
食費、住居費、水道光熱費、医療費など 

2) 毎年必要なお金...50万円
固定資産税、火災保険料、冠婚葬祭費など

3) 今後使いたい、まとまったお金...700万円
旅行、住宅リフォーム、老人ホーム入居費など

4) 年金額(手取り額)...264万円(月22万円)
夫192万円(月16万円)+妻72万円(月6万円)

 

【ステップ1】
毎月の基本生活費は20万円。その他、固定資産税や冠婚葬祭費などを年50万円ほど使っています(計算例の2)。毎年の生活費は合わせて290万円です。

【ステップ2】
年金の手取り額は夫婦で年264万円。毎年の生活費290万円から264万円を引いた26万円が毎年の不足額です。

【ステップ3】
65歳のAさんが100歳になるのは35年後。そこで、ステップ2の毎年の不足額26万円に35を掛けると910万円です。これが生活費の一生分の不足額になります。

【ステップ4】
Aさんは趣味の旅行に毎年行きたいと考えています。また、住宅リフォームの予定もあります。これらの費用を計700万円と見積もると、100歳までの老後資金は、生活費の一生分の不足額910万円と合わせて1,610万円になりました。

 

毎月の基本生活費が分からない人は、簡単でいいので、家計簿をつけるのがおすすめです。

ただ、ザックリ把握するだけなら、預金通帳の残高が1年間でどれだけ減ったかを確認する方法もあります。老後資金を少しずつ取り崩して生活費に充てているなら、それがステップ2の「毎年の不足額」に当たります。

ただし、その年だけの特別な出費は差し引くこと。この計算では、生活費は100歳まで同じ金額としています。

「高齢になったら生活費はもっと減るのでは?」と考える人もいるでしょう。確かに高齢になれば外出は減りますが、一方で医療費が増えるのが普通。また、年金の手取り額は将来目減りする可能性があります。生活費は多めに見積もっておく方が安心です。

※計算に際して、夫婦のどちらかが亡くなると年金額は減りますが、生活費も1人下がるため、年金が減った分をほぼカバーできるとして計算しています。夫に企業年金があるなど、妻1人になったときに年金額が大きく減る場合は、老後資金を多めに見積もってください。

 

次の記事「65歳で1610万円必要!? 足りなくてもがっかりしない「老後資金の見直し方法」/お金のヒント(3)」はこちら。

 

 

<教えてくれた人>
有山典子(ありやま・みちこ)さん

マネージャーナリスト。証券系研究所に勤務後、専業主婦を経て編集者に転身。マネー誌「マネージャパン」編集長を務めた後、現在はフリーで単行本や雑誌の執筆、セミナー講師などを行っている。ファイナンシャル・プランナーの資格も持つ。

この記事は『毎日が発見』2019年4月号に掲載の情報です。

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