50代でうつ病発症、休職。度重なる検査とデイケア...復職までの道のり

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:栄一
性別:男
年齢:54
プロフィール:会社員です。出身は関東ですが大学が中部地方で、そのまま就職しました。上下水道施設の維持管理をしています。

50代でうつ病発症、休職。度重なる検査とデイケア...復職までの道のり 55.jpg

5年前、50歳の時に過労でうつ病になってしまいました。

当時、私は単身赴任で東京の本社の研究開発部で勤務していましたが、1年間、仕事を続けながら療養して、回復の兆しが見えなかったため、地元に戻ることに。

地元の現場で水質分析の仕事を1年間続けましたが、うつ病の症状は変わらず、休職することになりました。

家の近くの心療内科を受診していたのですが、デイケア施設のあるクリニックを紹介されて転院。

デイケアに半年ほど通い復職したのですが、3カ月後、仕事に行けなくなり、再度休職することになってしまいました。

2度目の休職から3カ月がたち、それまで週3回だったデイケア通所が週5回になったのは2021年の1月のことです。

そのクリニックでは、デイケア週5回を数カ月続けることが復職の目安とされていたので、3月になって復職の打診を担当心理士さんにしました。

4月に回答があったのですが、2度目の復職ということで、クリニック側は慎重な態度を示し、復職が可能か判断するために、クレペリン検査を受けることになりました。

軽い気持ちで検査を受けたのですが、知らされた検査結果は思わしいものではありませんでした。

検査の結果を重く見た主治医から脳のMRIを撮るように言われ、紹介状を書いてもらって国立病院の脳神経外科を受診。

8月に脳のMRI、パーキンソン病の検査を受けました。

クリニックで書いてもらった紹介状の宛名が脳神経外科と神経内科の連名だったことから、神経内科も受診することに。

検査を受ける心理的負担が大きく、面倒に感じたのですが、主治医からの指示ということで神経内科で検査を受けました。

すると、ビタミンの不足が脳の機能の低下を招いている可能性を指摘され、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸の血液検査を受けました。

その結果、ビタミンB12が正常値の下限の半分ほどしかないことがわかり、ビタミン剤を飲むことになりました。

ビタミン剤を飲むようになってから、デイケアでやっていた脳トレの処理速度が徐々に向上して行くのがわかりました。

9月に再度受けたクレペリン検査でも、検査結果は前回に比べて改善しており、処理速度が普通の人と同じくらいになったと言われてひと安心。

日常生活でも変化が現れました。

それまではデイケアに通うのが精一杯で、休みの日は寝ていることが多かったのですが、平日は3時に起きるようになり、土日も日中は横になることが少なくなりました。

趣味の読書についても、うつ病になってから落ちていた読書量が回復して、休職中で時間もあったことから1日1冊ほど本が読めるようになったのです。

そんななか、10月に主治医から復職の許可が出て安心したせいか、うつ病の症状が再発し、1週間デイケアを休んでしまいました。

復職可能の判断基準を下回ってしまい、再度、復職の許可が下りるのはかなり先延ばしになると覚悟しましたが、主治医が状態はいいと判断してくれたおかげで、11月に復職の許可がもらえました。

12月に会社側とクリニック側との面談が行われ、1月に復職できることになったのです。

うつ病が治らず、復職も難しいと一時は悲観的な状態になっていましたが、神経内科を受診したことで脳の機能を回復することができました。

おかげで発病前に近い体調を取り戻すことができ、これなら今度の復職は大丈夫そうです。

定年まであと10年。

うつ病の再発に注意しながら、ほどほどに仕事をして、趣味も充実させていきたいと考えています。

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