「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。

ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。

【前回】二泊三日のショートステイ。まっすぐ立てない状態で帰って来た義母が心配/山田あしゅら

【最初から読む】義両親の様子がおかしい...介護生活がはじまった日/山田あしゅら

デイサービスは自宅に引きこもりがちな要介護の(主に)お年寄りの生活機能向上と自立維持を目的とした介護サービスです。

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 1.jpg

以前、介護の経験のない知人とデイサービスの話になったとき

「デイサービスに行ってもらって身体を鍛えてもらわなくちゃね!」と言われ

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 2.jpg

ちょっとびっくりしたことがありました。

当時の私には自立維持なんて考えはカケラもなかったんですもの。

そりゃあ自分のことが自分で出来ることは理想です。

ですが、同居でずっと義父母をみてきた身としては身体がある程度動いていた頃の義父は暴君そのもの。

プライド高く、世話をかけている意識は低く...。

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 3.jpg

と、思ってしまうのが正直なところでした。

徐々に身体の自由が利かなくなってくると『暴君』は鳴りを潜めていき、それと同時に義父の暴走も少なくなって、言葉は悪いですが『扱いやすくなった』とも言えるのです。

前述の知人が私のそんな本心を聞いたら

「被介護者を介護者が思うようにしたいだけじゃん」と思うかもしれません。

けれど在宅介護で365日、目の当たりにする相手(親、義親)は何も知らない赤ん坊ではないのです。

これまで得てきた経験も感情も全部そのまま持ち合わせると同時に、どんなに抗っても衰えに向かっていくわが身を素直に受け入れられない葛藤の時期を通ります。

介護経験者が言う「介護度が低い時の介護の方が大変だった」というのは、この時期の被介護者と対峙する苦労が故の言葉だと思うのです。

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 4.jpg

しかし、動かなくなった義父母を抱えると私の自由な時間はますますなくなりました。

...ああ。介護って結局は八方ふさがり(泣)...

当時(2013年末)のデイサービス利用は

義父が週3回、義母が週4回。

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 5.jpg

二人同時にデイサービスがあるのは木曜日と土曜日です。

土曜日はとしお氏の仕事が休みなので

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 6.jpg

実質、私が自分時間を満喫(と、言っても9時~5時だけど)出来るのは木曜日だけ。

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 7.jpg

と宣言している義父ですもの。

「介護度が低い時の方が大変だった」という介護経験者による言葉の意味/山田あしゅら 8.jpg

今度は何としても私(家族)のためにデイサービス利用増を勝ち取るぞ!

と、意を決した私でありました。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

山田あしゅら

まもなく60代を迎える主婦。3人の息子は巣立ち、孫が2人いるおばあちゃん。 義父・太郎を平成31年4月(享年90歳)、義母・はな子を令和2年11(享年95歳)をそれぞれ見送り、現在は夫と二人暮らしをしている。 13年間にわたり義父母の介護の奮闘を綴ったAmebaブログ 「13番さんのあなー介護家庭の日常(現・13番さんのつぼ)」をもとに 平成29年7月『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を出版。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:13番さんのつぼ

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP