アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。
前回の記事:姑宅に隠された「切り刻まれた物」。それはかつて買ってこいと言われた私からの贈り物/かづ
姑が新しい施設に入所してホッとしたのも束の間、熱が出て肺炎になりかかっているとのことで、施設から救急車で運ばれてそのまま入院になった。
姑の熱はなかなか下がらず、肺炎の山を越えても微熱が続いていた。
1週間ほどしてやっと熱が下がったものの、血液検査の数値が悪いとの理由でなかなか退院の目途が立たず、あれよあれよと言う間に2カ月が過ぎた。
福祉の担当さんからの連絡で、このまま入院が延びて施設に3か月以内に戻れないとなると、ひとまず退所になると言われた。
しかしながら、そう言われたからと言って、それでは退院させて施設に戻りましょうと言う訳には行かない。
姑は残念ながら退院許可が出ぬまま施設は退所となった。
私は姑が施設に入所出来てからと言うもの、今まで忙しさで片手間だった子どものことや地域のことに積極的に参加する様になり、PTAや地域の役員の本部や「長」が付く役割を引き受けるようになっていた。
舅や夫に、このままでは姑の退院後に自宅介護になるかもしれないと知らせるも、当然舅も夫も無理だと言う。
だからこそ、退院後に自宅に引き取る事は出来ないと福祉の担当さんにある意味泣き付いた。
担当さんは至急同じレベルの施設を探しますと約束してくれて、それまで入院させておけるように病院とも話をつけてもくれた。
また、以前の記事にも書いた様に、舅も姑も全く保険には入っていなかった上に、舅の退職金や預貯金に年金なども使い果たしていた生活だったため、この姑の入院費は全額ウチがかぶる事になった。
子どもにもこれからますます教育費がかかって来る学年になるのに。
今から20年以上前の事だが、その当時はせっかくコツコツと貯めた貯金がどんどん無くなっていく事が恐怖だった。
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結局入院は5カ月近くになり、施設も元居た所に空きが出たので優先的に入れて貰えた。
しかしながら、5カ月で戻れて良かったとは言うものの、入院費が痛かった。
その額、月に17万円。
いやむしろ手術などが無かった分安かったと言うべきか。
舅にお金の事を何も言わない夫を見て、金の苦労やヤリクリは自分には関係ないかの様だったので、夫のメンツがどうかなど気にする必要は無いと、私は舅に全ての領収書を見せて『これだけかかった』と言うことにした。
領収書の数々を見せられた舅は、これまた腹が立つことに「ほ~ぉ、ようけかかったなぁ~」と他人事のように返事をする。
金が無い事は重々分かってはいるが、私はこの舅の「自分は関係無い」かのような態度が腹立たしいのだ。
「すまん」だの「悪かった」だの、いくらかでも謝罪の言葉や反省の態度があれば別だが、舅の考えは「ヤリクリは全部任せていたから、金が無いのは自分のせいじゃない」とばかりに、入院費を息子夫婦が支払った事に対して「自分が謝る筋合いじゃない」と言う態度なのだ。
「これだけ掛かってもお義父さん達から一銭も出して貰えんし、今後もこんなことがあるたんびにウチが出すんですか!? 保険に入っていれば後から出るけど、何一つ入ってないからどこからも出ぇへん!」
もうついでだからと、お金の話を立て続けに舅に言う事にした。
「退職金や預貯金に株券に年金に、全部で1億以上のお金を使い果たしてた割にはマンションのローンが500万円残ってて、なんでそれを先に支払わんかったのか! それをお義母さんに聞いたら、お義父さんが死んだらローンの残金は支払わんでええから、繰り上げ返済するよりも現金を持ってた方が良いですよって銀行に言われたからって言うてたわ! それでいていまだに生きてる上に、残り500万円のローンを完済もしてないのに現金は使い果たしてもて、500万円をローンで完済するのにざっと800万円以上の支払いがこれから続くってお義父さんわかってんの!?」
(銀行がそんなことを本当に言ったのかは不明)
それでも舅は謝りの言葉一つ無く、驚く事を言いだす。
「もう後は生活保護貰うしかないな!」
呆れを通り越して情けなさが増す。
「お義父さん...。生活保護貰うにはな、このマンション売って家具も家電も最小限にして、もう鼻血も出ませんってくらいの生活になってないと申請すら出来へんのやで? マンション住まいのままで、贅沢品の中で暮らして、なんで生活保護が受けれるのよ!?」
言い出したら止まらない。
「とりあえず本気で保護貰う気やったら、このマンション売って一人で狭い賃貸にでも引っ越して、持ち金が無くなるまで生活するしかないな。ハッキリ言うけど、本当に私らに迷惑を掛けてるって自覚が無い! お義母さん一人のせいやないで! お義父さんも当事者なんやから!」
私は舅の前に広げた、たくさんの領収書をまとめて席を立った。
すると私が離れた途端に、舅はテレビのリモコンを手にしてお笑い番組を見始めた。
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