<この体験記を書いた人>
ペンネーム:Baltan
性別:女
年齢:56
プロフィール:海外在住25年、バツイチ独り者。人生の失敗の数々を回収すべく奮闘中です。
20年前、36歳の頃に風水にハマりました。
1990年代から始まった風水ブームが根強く続き、私の周りでも影響を受ける人が多かったと記憶しています。
もともと占いが好きだったのですが、風水は、自分で部屋の環境を変えるなど、自主的に何かできるというところが違うんですよね。
「金運を上げたければこの水回りをきれいにしましょう」
「恋愛運が欲しいなら、ワードローブを整理しましょう」
みたいな、目的別に具体的な指示があるのが好きでした。
家を建てる時や会社設立の時にも風水の教えは使われているそうですが、昔から街づくりにも重大な役目を担っていたなど、いろんな本を買って研究していました。
「裏が崖の家は風水的によくないから避けましょう」
「カーブのある道の外側の家はよくありません」
などの教えは、要するに事故が起こる可能性が高いということなんですよね。
「トイレの蓋は、使用後毎回蓋しなさい、水と一緒にお金が流れると捉え、お金が貯まりません」
という教えもありました。
観念的なことだけでなく、菌が飛び散るからよくないという、今の時代にもマッチした教えだと思います。
色んな意味で正しいアドバイスだなと納得し、どんどん風水に魅かれていきました。
当時は風水的にやるべきことを紙に書き出して、トイレ掃除に精を出したり、シンクを磨き上げたりと真剣でした。
ちょっと給与が上がったりすると、「あ、やっぱり効果があったのか」と思い、さらに掃除を頑張っていました。
「梁や部屋の隅にある出っ張りが鋭角だと、きついエネルギーを発するから観葉植物を置くといい」
なんて教えを読んだら、早速、観葉植物を買いに行き、あれこれ言われる通りやってみたんです。
そんな健気な努力をしばし続けた頃、ふとあることに気づきました。
仕事を成功させたい人も、お金が欲しい人も、恋愛を成就させたい人にも共通していたのが「部屋を片付けること」だったのです。
何かを前向きに進めたい時は、部屋を片付けると気持ちがすっきりしていい方向に向かうってことなのでしょうか?
どちらかと言えば片付けが苦手だった私ですが、風水にハマったおかげで、いつのまにか部屋を片付けることが苦痛ではなくなっていました。
そうか、置くものや方角にこだわりすぎると大変だけれど、部屋がきれいであればいいんだと気づいた瞬間でした。
なんだか風水の教えに振り回されている? と感じたりもしましたが、その時から自分が物を片付けるための理由として風水を使うようになりました。
家がきれいになって困ることはないし、お金もかかりません。
ハマるとこだわりすぎて大変そうですが、理にかなっていることが多いので、今では適度に風水のアドバイスのお世話になっています。
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