20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。今回のエピソードは、リフォームを機会に購入し、LDKの新しいアイコンとなったダイニングテーブルについて思うこと。
前回の記事:50代主婦が株式投資にリベンジ。苦節30年でたどりついた「私なりの答え」
(画像はイメージです)
リフォームを機会にダイニングテーブルとチェアとチェストを購入しました。
前あったテーブルは家を購入したときに自分で買ったもの。
今回も、家族に相談せずに購入しました。
120㎝のラウンド型の4人がけ、スライド式なので広げると8人掛けの大きさに。
独立した次男家族が帰省しても家族で食卓を囲めるところがお気に入り。
今、57歳なので、まぁ最後のテーブルかしら。
あと1回買うとしたら2人がけかな。
いや、最後までこのテーブルと過ごしたいな。
なんてことを考えながら購入しました。
チェアも同じブランドです。
丸い黒のレザー張りの座面、背もたれも同様。脚は細目の木製。
実は日本製ではなく、イギリスの老舗家具メーカーのブランドのもの。
1950年代から製造されたヴィンテージ家具で、イギリス製ですが、北欧のスタイリッシュなデザインを取り入れて作られているのが特徴。
私が選んだダイニングテーブルとチェアは、ブランドの中でも人気のシリーズだそう。
お店の人の受け売りですが「なんだかよさそう!」という直感、木目の美しさと光沢に惹かれほぼ一目ぼれで購入しました。
このテーブルがわが家のLDKのアイコンとなりました。
購入時にはいくつかの注意点がありました。
「水と熱に弱いこと」
氷の入ったグラスをそのまま置くと、コップの跡形がつくこと。
熱いものも同様に直置きすると、跡がつくこと。
さらに、チークの無垢材なので衝撃に弱いこと。
なので食事をする時にはテーブルクロスをかける、というお約束つきです。
現在、食事の時には食堂レストランのように木製トレーに並べます。
鍋を囲む時には、テーブルクロスをかける。
冷えたペットボトルの直置き禁止。
コップは小さなトレーの上に置く。
など細かなルールを決めました。
家族からは「なんで、こんな面倒なテーブルを買ったんだ」と文句が出ましたが、もう後の祭り。
みんな渋々ルールに従ってくれましたが、それでもコップ染みが白くつくのです。
初めての時には「ぎゃー」と悲鳴ものでした。
使っていくうちに光沢もなくなって、新品同様だと思っていたイスの脚はニスが剥げたような染みが浮き上がってきました。
「え? なんで? どうして?」と思う日が増えました。
そんなある日、ふと思いついたのが「いつくしむ」こと。
1960年に作られたそうで、このダイニングテーブルとチェアは、私よりも年上。
60年も主を変え使われてきたのです。
新品同様に見えたのは、「手入れ」をされていたからだと気がつきました。
誰も住まなくなった実家が生気を失い一気に錆びれていったこととは逆に、モノは触られることで命を保つ。
60年のヴィンテージ家具はただ使うだけでは美しさを保てない。
毎日にように触って様子をみてあげないといけない、ということに気づきました。
流石に毎日は無理ですが、ときどきガーゼタオルにレモンオイルを染み込ませ、丁寧に拭いてあげるとウソのようにシミがなくなり光沢を取り戻します。
一見、面倒臭いように思いますが、木目に触れることで気持ちが安らぎ、心落ち着くのです。
まさに「いつくしむ」という言葉がぴったりだなと思います。
私も一緒に、美しく歳を重ねていきたいですね。
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