「喧嘩したらあかん」家族の絆を取り戻してくれた息子達手作りのシフォンケーキに涙が止まらない

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:52
プロフィール:52歳の専業主婦。お菓子作りは少し苦手ですが、シフォンケーキは得意です。

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私は今年52歳の兼業主婦で、一つ年上の旦那との間に22歳と17歳の息子がいます。

これはその息子たちが小学生と幼稚園児だったの頃のお話です。

当時、下の息子の育児休暇をあけて職場復帰した私は、仕事に追われて、今思うと殺伐とした日々を送っていました。

仕事は産休も合わせると結構な間休んでいたので、仕事を思い出すのと新しい業務を覚えるのに必死でした。

同僚や後輩に対してサポートしてもらわないといけない立場からの申し訳なさが先立ち、ただただ毎日がむしゃらにこなしていたのを覚えています。

また下の子は、小さいころ小児喘息を患っており、季節の変わり目や風邪をひきかけた時などは入院することもありました。

息子の体調管理など子育てにもアワアワしながらの生活でした。

そのせいか、旦那との距離が少しあいてしまっていた時期でもありました。

私の仕事のことで旦那が口を出してくるようになり、離婚という文字が脳裏に浮かんだことも。

しかし言い争いをする私たちを心配してか見かねてか、息子達が「喧嘩したらあかんでしょ」と自分達の手でケーキを焼いて、リビングに持ってきてくれたことがありました。

それは装飾などはなにもないシンプルなシフォンケーキで、ちょこんとお皿にのっかっていました。

どうしたのかと目を丸くして聞くと、まず上の息子が学校で友達の女の子からこんなことを教えてもらったそうです。

「うちのママは、イライラしたら甘いもの食べて機嫌直してるよ」

兄からそれを聞いた弟が「ケーキのお姉ちゃんに甘いものの作り方おしえてもらおう」と言い出したそうです。

「ケーキのお姉ちゃん」とは、近所に住んでいる旦那の従姉妹(現在48歳)のこと。

彼女に相談して、作り方を教えてもらったというのです。

従姉妹は昔からお菓子作りが得意で、手作りのクッキーやパウンドケーキなどを差し入れてくれるような人でした。

「ケーキのお姉ちゃん」と息子たちも懐いていて、よく家に遊びに行ったりしていたのです。

どうやら今回は従姉妹の家で作らせてもらったようで、お皿はうちの物ではありませんでした。

お皿の上のケーキはしぼんでぺしゃんこになっていました。

従姉妹はこういう失敗はしないと思います。

本当に、息子達が作ったのだなと感じた私は、何のために仕事をしているのか思い出して、2人を抱きしめながらワンワン泣いてしまいました。

そこに旦那も加わり、息子たちが一生懸命卵白を泡立てたと力説するしぼんだシフォンケーキを、家族4人で食べました。

その後私は仕事をセーブするようにし、家族優先で生活をするよう心掛けました。

今思うとそうすることで心にも余裕が生まれ、仕事も、職場の人間関係も、もちろん旦那や息子たちとの関係も全て良好になったと感じています。

やはり、人間、心に余裕がないと誰かを傷つけてしまうことがあるということを学んだ出来事です。

そして、「子はかすがい」という言葉をひしひし感じた出来事でもありました。

今でも私達家族は、感謝の気持ちを伝えたい時や謝りたい時は、シフォンケーキを焼く習慣があります。

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