<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:43
プロフィール:コロナで不安になります。早く終息してほしいですね...。
私は幼い頃から片付けが苦手でした。
物に心が宿るような気がしたり、思い出が詰まっていたりするので捨てられなくなってしまうのです。
この考え方は母親の影響です。
親子そろってそのような考え方のため、結婚すると決まり、決心して掃除をするまで実家の部屋はひどい状態でした。
何しろ幼稚園の時に買ったお絵かき帳や小学校低学年の時に集めたおもちゃ消しゴム、中学生の時に友達とやりとりしたメモ帳の切れ端の手紙まで残っていたのですから。
そんな私も、自分の子供の物を捨てられるわけがありません...。
2歳頃から描きはじめた絵や工作、幼稚園の作品展や小学校の図工で作ったものも全部を保管していました。
壊れてしまったもの、子供が適当に描いた絵や作った工作はさすがに片づけていましたが、その度に後ろ髪を引かれる思いでした。
それでも、子供の絵や工作で衣装ケース5箱がパンパンの状態です。
大きくはない家なのでいい加減片づけないとと思い、久しぶりに開けてみたのですが...懐かしさで涙が溢れてしまいました。
「おかあさんだいすき」
平仮名で書かれた手紙、家族みんなが笑っている絵、トイレットペーパーで作った貯金箱、牛乳パックで作った新幹線...。
いつもなら「また今度やろう」と思い蓋をするのですが、今回は「こんな大切なもの捨てられるわけがない!」と思い、私は片づけることを諦めました。
写真に撮ってフォトブックにしたり、出来の良い物だけを残すという選択肢もありました。
しかし、クレヨンの質感や、小さな手で一生懸命折った線などは写真に残せません。
絵も工作も出来の良し悪しなど関係なく、全てが愛おしく感じます。
ここまで執着してしまうのも、普通でないかもしれませんが、捨てたくないという気持ちは抑えられませんでした...。
かといって、家のスペースを増やさなくてはいけません。
だから子供の思い出を捨てる代わりに、自分の物を捨てることにしました。
若い頃に背伸びして買ったコートやブランドの鞄、大量の本や漫画、海外旅行のお土産などなど、ありがとうという気持ちとともに、さようならをしました。
捨てない決心はするまでは勇気がいりますが、してしまえば心が軽くなります。
子供達が小さなころに描いた絵や工作は、私にとってはお金では買うことのできない宝物。
これからも大切にしていきます。
ちなみに、子供達は自分が小さい頃に作ったものを見て「こんなの捨てちゃえばいいのにー!」と言います...。
まぁ確かに、実家で母が保存している物を見ると、私も同じことを思ってしまいます。
結局、幼少期の子供に思い入れがあるのは親だけなんだなぁとつくづく思います。
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