<この体験記を書いた人>
ペンネーム:masako
性別:女
年齢:53
プロフィール:53歳の主婦です。56歳の夫と2人暮らしです。コロナ感染対策をしない友人たちに困っています。
2020年はコロナ禍で、たくさんの飲食店が打撃を受けましたね。
知人のAさん(50代の独身女性)が経営する居酒屋も、閉店も視野に入れるほどのピンチに陥っていました。
そこで、緊急事態宣言が解消され、第三波と呼ばれる感染の波が来る少し前の秋ごろ、友人8人(全員50代の女性)の間のLINEで、「食べて、呑んで応援しよう」という話になりました。
私は下戸なので、もともと飲み会がそれほど好きではないですし、この時期に8人という人数で集まることに不安も感じました。
感染することはもちろん、自分がすでに感染していて、他人にうつしてしまうかもしれないからです。
「せめて4人ずつ」と思ったのですが、「私達でAさんを救おう」と異様に盛り上がっていたため言い出せませんでした。
後日、Aさん本人からも「感染対策はしっかりしているから、ぜひ、来て」というお誘いもあったことから、8人でAさんのお店を訪れました。
Aさんを初め、お店のスタッフはマスクにマウスガードをつけた姿で、出迎えてくれました。
店内には消毒液が点在し、換気も充分。
テーブルも8人用を2つ用意してあり、ソーシャルディスタンスにも気遣ってありました。
料理も人数分に分けられるものは小皿で出し、ピザやサラダなどの大皿料理には必ず取り分け用の箸とトングが添えられ、お店側は万全と言っていいほどのコロナ対策をしていたと思います。
ですが、利用する側の私達が、お店の努力を無にしてしまいました。
私以外のメンバーは手指の消毒こそしましたが、店内に入るなりマスクを外して、「席が離れているから、大きな声じゃないと聞こえないね」と大声で話し始めたのです。
この時点で、もしメンバーの中に感染者がいたらクラスターが発生してしまいそうです。
それだけではありません。
最初こそある程度のソーシャルディスタンスを保っていましたが、酔いが進むにつれて席間の距離が縮まっていきます。
せっかくお店側が2つのテーブルを用意してくれたのに、いつのまにか1つのテーブルに固まる始末。
明らかに「密」です。
距離が縮まったのに、酔って声はますます大きくなり、さらに「ああ、面倒くさい」と大皿料理を直箸で取り分け始めました。
しまいには、「このサワー、美味しい。ちょっと呑んでみて」と、回し呑みまで始める有様です。
Aさんも困惑気味でしたが、なんといっても貴重なお客様なので何も言えないようでした。
私はマスクをつけ、ただ恐怖の時間が過ぎ去るのを待ちました。
正直なところ、予想以上の危機感のなさにもう二度と行きたくないと思いました。
Aさんも複雑な心境だったと思います。
ですが、友人たちは「Aさんも助かったし、私たちも楽しかったし、よかったね」と、すっかり良いことをした気分。
これからも「最低でも月2は行こう」と盛り上がっていました。
参加しないと気まずくなりそうですし、「冷たい人」と言われそうで本当に困っています。
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