25年前から海外で暮らす「56歳、昭和な私」が、仕事先で衝撃を受けた「日本の若い子たち」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:Baltan
性別:女
年齢:56
プロフィール:海外在住25年、バツイチ独り者。人生の失敗の数々を回収すべく奮闘中です。

25年前から海外で暮らす「56歳、昭和な私」が、仕事先で衝撃を受けた「日本の若い子たち」 44.jpg

現在56歳の私は、25年ほど前に日本を出て、現在の国には15年ほど前から暮らしています。

仕事は飲食関係で、この5年間は、日本食のレストランに携わっています。

バイトで入る日本人学生さんたちと一緒に仕事をする機会が多くあります。

自分が日本を出てから25年以上になるためか、平成どころか「昭和」をそのまま引きずっている自分の感覚とのギャップに衝撃を受けてばかりいます。

まず、「急病で休みます」という大事な連絡を、電話でなくテキストメッセージで一方的に知らせてそのまま、という人が多いことにびっくり。

なかなか来ないなあ、とオーナーが携帯をチェックしたら連絡が入っていて、今からじゃ他の人の手配が間に合わない! と慌てて大変です。

「渋滞でバスが遅れてて遅刻します」というメッセージには、嘘じゃありません、とばかりに渋滞の道路の写真が添付されていました。

陶器の箸置きがいきなり減っていた時には、「これって使い捨てじゃないんですか?」と言われてびっくり。

まあ、自宅で箸置きはそう使わないかもしれないですが、なんとなく常識というものが違ってきているんでしょうか。

お店では煎茶、ほうじ茶、玄米茶と三種類のお茶があるのですが、透明の容器に入った茶葉を見てもその違いがわからないと言われました。

家ではどんなお茶を飲んでいたのか尋ねると、「〇〇茶(某メーカーのペットボトル入りの人気商品!)です」と...。

急須に入れてお茶は淹れないのか...自宅でもお茶はペットボトルの時代なんですね。

ほうじ茶ラテは知っているけれど、なぜそのお茶がほうじ茶と呼ばれるのかは知らない。

ほうじ茶の茶葉は緑茶をさらに焙煎しますが、そうやって同じ茶葉でも加工で味が変わることが分からないんみたいです。

そのほかにも、玄米茶に何が入っているか、字を見てもピンと来ないとか...。

ううううん、素晴らしい日本の食文化が廃れていくような恐怖感を感じてしまいます。

お茶だけでなく寿司のメニューにある「細巻」の意味がわからないそうです。

「箸休め」には何がいいかな、と言うとぽかんとされました。

ああ、そうですよね、学校でそんなこと習わないし、もう家庭でも使われないんでしょうか。

同じ日本人として、寂しいですね。

仕事で失敗をして、オーナーにちょっときつく注意され「親にもそんなこと言われたことない!」と言い捨てて辞めてしまった有名大学の学生さんもいました。

確かにバイトはバイトだけど、社会に出たらもっと大変だよ、と心の中でつぶやいてしまいます。

数人で休憩を取っていた時に店が忙しくなり、すぐに席を立って接客に走るのはいつも「昭和」の姉さんだけ。

若者たちは「休憩時間だから」と割り切って、携帯をいじる顔を上げることもない。

まあ、そういう切り替えも大事なのかもしれないんですけどね、と姉さん達は苦笑い。

アナタたち動きなさいよ、とまでは言う気はないんです。

まあ、こういう世代の親が甘やかした結果なんでしょうか。

色んな業界がありますが、飲食は比較的ビシビシ言われる方だと思います。

ここでも、オーナーさんは結構厳しく注意指導していて、それが原因で辞めていく人たちも多いです。

短期間であっても、何かその中から気づいたこととか、学ぶことがあったらいいなと思いながら見送ってます。

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