コロナ禍で「娘一家の世話」を引き受けたら、どんどん頼られ苦痛に...。そんな状況を変えたのは⁉

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:大家ぽん子
性別:女
年齢:64
プロフィール:1歳年上の夫と、かわいい猫と暮らしています。最近は猫が床で伸び切っています。

コロナ禍で「娘一家の世話」を引き受けたら、どんどん頼られ苦痛に...。そんな状況を変えたのは⁉ 16.jpg

64歳主婦です。

近所に住む娘夫婦の「孫育て」に協力しています。

コロナ禍で娘夫婦の仕事が忙しくなるにつれて私の負担も段々増え、気づけば週のうち半分以上は朝晩、時には孫のお弁当まで、「娘家族の分の食事」を作ることもありました。

最初は踏ん張れていたのですがそんな状況が続いたので、私も疲れ果てており、このままではいけないとは思っていました。

軽い気持ちで知り合いに愚痴を言ったところ、いつもはワイワイ話すだけの知り合いが、ちょっと真剣な顔になりました。

「近くに住む時点で、あなたも『頼られるつもり』だったんじゃないの? 甘やかしすぎだよ。ぽん子自身も今の状況をつらいといいながら、少し楽しんでいるように見える」

驚きましたが、振り返ってみれば思い当たることばかり。

「こんなに負担が増えていくなんて最初は思わなかったんでしょ? 身内を大事にして何かしてあげたいという気持ちはわかるけどさ」

まさにその通りで、指摘がズバズバ突き刺さりました。

他にもいろいろ話をし、なんだかんだと語り合った末に「娘夫婦と、きちんと時間を取って話し合うこと」を勧められました。

夏頃、娘夫婦の仕事も少し落ち着いてきたので、思い切って「話し合いをしたい」と伝えました。

今までは1日のうち、ほんの数時間がんばれば良いだけだったので楽しくできていたけれど、最近は負担が大きい。

年齢のせいで体もつらいので、負担を少なくしていきたいと話しました。

娘夫婦は真剣に聞いてくれました。

「仕事がどんどん忙しくなってきて、しかもこの状況がいつまで続くか分からず余裕がなかった。お母さんの負担が増えていることは気づいていたけれど、平気そうに見えてしまって、見て見ぬふりをしてしまった」

そう言って夫婦そろって頭を下げてくれました。

ああ、言っていいんだ、話せばよかったんだ...と目の前の霧が晴れる思いでした。

そして娘夫婦とまず決めたのが、「今後は朝食は自宅ですませる」こと。

「遅くなりそうな時も大人の分の夕食は自分たちで準備すること」でした。

お弁当作りも自然解凍できる冷凍食品があることや、おかずを前日に詰めておいて当日はお弁当を持っていくだけというテクニックがあることを伝えると「それならできる!」と喜んでいました。

また、今までは季節や節目のお祝いを少し豪華にすることでお礼の気持ちを伝えてもらっていたのですが、毎月いくばくかのお金を支払うことも申し出てくれました。

良い落としどころが見つかり、この夏の孫たちの長期休みも想像していたより余裕をもって過ごせました。

この春、日々だんだん疲れていく娘夫婦の姿を黙って見ていられず、また、みんなで助け合う報道に感動していたので「何か私も協力しなくては!」とやる気が出てしまい、自分の力以上に抱え込んでしまっていました。

お恥ずかしい限りですが、甘やかしすぎていた娘夫婦との距離感を見直す機会にもなりました。

私も歳をとっていきますし、このままなし崩しにならず本当に良かったです。

親身になってアドバイスをくれた人に感謝しています。

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