<この体験記を書いた人>
ペンネーム:りんご
性別:女
年齢:43
プロフィール:主婦です。5歳上の夫、娘2人、犬1匹の5人家族です。パートと家事に忙しいですが趣味の裁縫を楽しんでいます。
私には中学生と小学生の娘がいます。
長女は部活などで家にいることがあまりないのですが、次女は放課後、留守番になることがあります。
1人では心配なので、そんなときは義父に預かってもらっていましたが、最近は私の仕事が忙しくなり、子供を預けることが多くなりました。
義父は退職し、今は年金生活。
毎日おおらかにゆったりと過ごしています。
孫と過ごす時間はとても楽しいようで、優しくよく面倒を見てくれます。
子供たちもおじいちゃんが大好きです。
次女に「今日はおじいちゃんと何したの」と聞くと、本を読んだり、公園に行ったりしたよ、と楽しそうに話してくれます。
何度かそんなやりとりが続き、あることに気付きました。
義父はいつもおやつを食べにファミレスに連れて行っているようなのです。
大きなパフェを食べたり、パンケーキやピザを食べることもあるようでした。
ですがうちは、誕生日などの特別な時を除いては、できるだけ娘をあまり甘やかさないようにしてきました。
肥満にならないように、虫歯にならないようにと健康面を気をつけるという意味でもそうしてきたのです。
私が神経質がすぎるのかなと思い、最初は黙っていようとしました。
ですが、預けるたびに食べるのはやっぱり良くない! 義父に私の思いを伝えようと決心しました。
面倒を見てくれている分、気が引けましたが、これからも娘の面倒をお願いしたいので、しっかり話しておきたかったのです。
「お義父さん、いつも面倒見てくれてありがとう。あの子、いつもファミレスに行くの楽しみにしてるみたい。でもお義父さんたちの健康も心配だから少し行く回数を減らすのはどうかしら。いつもご馳走ばかりしてもらうのは申し訳ないし」
恐る恐るでしたが、「義父の健康」をアピールして言い切りました。
義父はしばらく考えてからこう答えてくれました。
「そうかそうか。それは悪かったなあ。ご馳走はみんなで食べに行こう。健康を心配してくれてありがとう」
笑顔で返してくれました。そして...
「たまに食べるから美味しいんだよな。今度はお前も一緒に行こう」
その義父の大らかな様子に...「甘やかさないように」とか「栄養面が...」などと言っていた自分が小さく感じ、少し恥ずかしくなりました。
義父の娘への愛情、家族への愛情がとても温かく心に響いたのです。
そして、私が義父に娘を預けるときは、仕事に夢中でただ預けているだけ、要するに自分のことしか考えていなかったことに気づかされたのです。
娘と楽しく、有意義に過ごせるような環境も作らなければいけなかったのですね。
それからは時々、手作りおやつを用意しておくことにしました。
クッキーやケーキを娘と作るのも楽しいし、一緒に作ったものを義父にプレゼントすると、とても喜んでくれて私までうれしくなりました。
義父のおかげでかえって家族のありがたみや、思いやる心の大切さを見直せたような気がします。
いつも「ありがとう」の気持ちを持ってこれからも生活していきたいと思う体験でした。
関連の体験記:誕生日も教えてくれず、助けてもくれなかった義母。私が義父母を慕う気持ちは、24年経った今も伝わりません
関連の体験記:え!毎月8万円の援助を「20万円にして」って...年金暮らし・85歳の義両親に湧き上がる疑問
関連の体験記:なぜ? 二世帯住宅での食卓、毎回「義父にだけ」フルーツを出す義母に違和感が...
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。