「ひとり一冊」のはずが何冊も...!「おくすり手帳」を巡る義父とのせめぎ合い/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年以上が経ちました。義両親と同居しながら介護をしていた当時のことを思い出しながら書いています。

前回の記事:カッコをつけて素直になれない...「昭和ヒトケタ男」の義父

持病の多い義父母は複数の医療機関のお世話になっていました。

当初私は車で送って行くだけで、帰りは二人、タクシーで帰って来るパターンで済んでいたのですが...

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次第に二人だけの診察が困難になっていきます。

特に義母の付き添いは義父一人では手に負えず、私も終わるまで付き合うことが常となりました。

とにかく病院は待たされるところです。

また、私にとって慣れない通院の付き添いは、要領がつかめず苦労することも少なくありませんでした。

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それでもしばらくやっていくうち、なるべく負担を軽くすることを考え始めます。

義父母二人が一緒に診てもらう心療内科と義父のみ受診の血圧治療の内科は方向が同じなので、受診日を調整して診療内科→血圧内科の順で受診することにしました。

これで月にいくつもある医者通いのうち、1日で二つの通院が片付けられます(笑)

心療内科の診察を終えた後、近くの院外薬局へ処方箋を預け義父母二人分の薬を取りまとめておいてもらいます。

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以前記事にしましたが

痛い!包装のまま薬を飲み込みんじゃったら...!? 知っておきたい「一包化」のメリット

義母のクスリは一包化してもらうため少々時間がかかります。

クスリを準備してもらっている間に義父を血圧内科に送り届けるというスケジュールは、診察や薬局で費やす待ち時間をいかに短縮するか、私なりの工夫でもありました。

幸いこの当時、義父は一人だけで受診可能でしたので、血圧内科は彼だけを残して診察を受けてもらいます。

そして私は義母を連れて再び先ほどの薬局へ向かって処方薬を受け取りそのまま一旦自宅へ。

血圧内科の診察が終わった頃に義父を迎えに行くのです。

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年寄り二人の面倒をみるというのは工夫したところでこの程度ですが、介護にかかる時間をいかにコンパクトにおさめるか。

通院ひとつとっても簡単なことではありませんでした。

当時(8年ほど前の話です)義父はそれまで自分で通院出来ていた自負からか診察券、保険証、おくすり手帳の類を手元から離したがらず、私になかなか委ねてくれませんでした。

けれど『おくすり手帳』の扱いはかなりアバウトで

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行く先々の薬局でもらっては忘れてを繰り返し、た~くさんの『おくすり手帳』を所持していたのです。

『おくすり手帳』は複数の病院で出されるクスリの飲み合わせを管理するものですから1人に1冊でなければ意味がないのです。

そこで、渋る義父を説得し、義母の『おくすり手帳』だけやっとこちらに管理を移しました。

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ある受診日。

この日もいつものスケジュール通り義父母二人の心療内科の診察を終え義父から受け取った処方箋と(義父は病院の受付も自分でしないと収まりません)義父の『おくすり手帳』、これに私が持っている義母の『おくすり手帳』を添えて薬局に預け血圧内科へ義父を送り届けました。

再び薬局にクスリを取りに行くと、薬は準備が終わっていたのですが対応してくれた薬剤師さんが

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何やら困惑した表情をしています。

見ると・・・あれ?

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見せられたおくすり手帳は2冊が義母の名前ではありませんか。

しかし、一冊はどう見ても義父の字で書きなおしたアトが・・・。

そこで何となく事情が呑み込めました。

時短を目指すあまり義父から一式受け取ったものを確認もせずそのまま薬局に提出した私のミスだったのです。

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義母の名前に書き直された『おくすり手帳』の中身はもちろん義父のクスリ内容が記載されていました。

後で義父に確認したところ

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私が義母の『おくすり手帳』を持っていることを忘れて手持ちの自分用『おくすり手帳』で間に合わせようとしたらしいのです。

義父には『おくすり手帳』の意味をコンコンと説明しましたが果たしてどこまで理解できたのか・・・。

その後義父の血圧内科の薬局にも何冊かあった『おくすり手帳』をひとつに統合してもらいました。(義父の分の管理はそれでも譲ってはくれませんでしたけど)

分かっているようで分かっていない、けど自分のことは自分でしたい。

高齢者の自立心の尊重と介護者の負担軽減。

この両天秤は一筋縄にはいきませぬ。

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山田あしゅら

50代後半の主婦。息子3人はそれぞれ巣立ち、現在は孫が2人のおばあちゃん。指定難病及びうつ病の義父(太郎)と認知症の義母(はな子)の介護の日常を綴ったアメーバブログ「13番さんのあな―介護家庭の日常」は11年以上続き、現在も継続中。

義父は入院をきっかけに2017年7月、老健へ入所。2019年肺炎により再度入院。同年4月28日逝去。享年90歳。

義母は週5日デイサービスに通いつつ在宅で介護されていたが2018年1月体調を崩し入院。療養病棟へ移り現在に至る。94歳。

在宅期間の日常を題材にした著書『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を2017年7月に出版した。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:「13番さんのあな―介護家庭の日常」

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