「柿は柔らかい方がいいのよ!」他人の悪口を言わない明るい義母の「唯一の難点」は...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ころ
性別:女
年齢:45
プロフィール:パート勤務の45歳女性。子供は一人います。

「柿は柔らかい方がいいのよ!」他人の悪口を言わない明るい義母の「唯一の難点」は... 43.jpg

77歳になる義母は近所に住んでいます。

頂き物のおすそ分け、手作りのお惣菜などを持って、我が家にちょくちょく遊びに来てくれます。

義母は明るくてよく笑う人。

一緒にいて楽しく、いつもお茶を飲みながらのおしゃべりが弾みます。

我が家のあたりは田舎なので、近所の人や起きた事が話題になることが多いです。

義母と私も情報交換も含めて近所の話題は多いのですが、義母は悪口を滅多に言うことがありません。

腹が立った出来事を話しているときですら、相手を一方的に責めずに「こういう気持ちだったのかもしれない」とフォローします。

「悪い方向に推測しがち」なタイプの私は、義母は凄いな...といつも感心しています。

でも、そんな義母なのに...最近、引っ掛かる事があるんです。

先日、義母宅で採れたミカンを食べた時のこと。

かなり酸味が強く、私は思わず「すっぱい」と顔をしかめました。

すると、義母がすかさず「このミカンはすっぱくないよ!」とかぶせてきたのです。

「このくらいのは酸味でもないよ」と頷きながら言います。

「そうですか?」と曖昧に笑いながらやり過ごしましたが、「私には酸っぱいのにな」と心の中で思っていました。

また別の日には、義母宅にある柿の木の話になりました。

沢山おすそ分けを頂いて美味しく頂いたのですが、シャキシャキした歯ごたえのある柿が好きな私は、つい「私の好みよりは柔らかかった」ということを義母に話しました。

すると、スプーンですくえるくらい柔らかい柿が好きな義母は「柔らかい方が甘くて美味しいんだよ」と一言。

好みが両極端なので、意見が分かれるのは当然でしょう。

でも、私は義母好みの柔らかい柿は、その匂いからして駄目で、これまでにも義母には何度も伝えてきました。

そしてこの時もまた「私には、あの匂いが駄目なんですよね」と言い返してしまいました。

すると「同じ柿の匂いじゃない。柔らかい方が甘みも増して絶対にいいわよ」と...駄目だしする様に言われてしまったのです。

私には違う匂いに感じるし、硬い柿も甘くて美味しいのに...と思いながら「そうですよね」と濁して笑いました。

他人に対して「良い方に考えて受け入れようとする義母」が、どうして「私の好み」は分かってくれようとしないのだろう...と不思議で仕方がないのです。

きっと、私のことを身内と思ってくれているからで、義母に悪気はないと思います。

好みを押し付けていることにも、気が付いていないかもしれません。

そう思えるのなら私も聞き流せばいいのでしょうが、いちいち否定されている様な気がしてモヤモヤします。

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