<この体験記をいた人>
ペンネーム:かめら
性別:女
年齢:63
プロフィール:カメラを買い、風景写真を撮ることが好きになりました。
現在63歳の主婦です。スーパーで毎日3時間程度ですがパートをしています。
65歳の夫は63歳のときに定年退職をしました。
あまり趣味がない人だったので、退職後はずっと家にいてヒマな時間を過ごすのだろうか、と心配しておりましたが、近所の友人に誘われたことをきっかけにボランティアを始めました。
近所の少し大きな公園の植栽活動や清掃活動を始め、色々な人との交流も増えて、夫は生き生きとし始めました。
趣味が見つかって良かったなぁ。
夫がボランティアを始めて2カ月目ぐらいまでは、そう思っていました。
しかし、夫のボランティアへののめり込みようは予想以上でした。
海岸のゴミ拾いに、お祭りのボランティア。
インターネットで検索して都合が合うもの見つけ、週に3、4日は出かけていくようになったのです。
また地元のボランティアだけでなく、災害があれば、遠方に出向くことも増えてきました。
ボランティアは大変良いことだと分かっています。ご近所の人にも「とても素晴らしいご主人ね」と褒められ、感謝もされます。
しかし、私の心の中には2つ不満があります。
ひとつ目は「お金の問題」です。
朝から出かければ昼食が必要になり、コンビニで買ったり、ボランティア仲間とランチを食べに行ったりします。
遠方の場合は交通費や宿泊費などをかかってくるので数万円になることも。
現在の収入は私のパート代と年金です。
いざという時のためになるべく出費は増やしたくないのに、と思ってしまいます。
ふたつ目は「私の心の問題」です。
ボランティアに目覚めている主人ですが、私の前では亭主関白のまま。
ビールは座って待っているような人で、つまみがないと「つまみは?」と家事をしている私に催促します。
定年退職後も洗濯、食事、片づけなどは全て私がこなしており、手伝ってくれることはせいぜい買い物の荷物持ち程度です。
「ボランティアが好きならば、まず家庭のことをしてくれれば助かるのに」と思ってしまいます。
パートで帰ってきて疲れているときに、お茶の一つでも出してくれたら私の気持ちも少しは報われるのかもしれませんが、「お帰り」の一言はあっても「お疲れ様」という労いはありません。
一度、パートなどで働いてみたらどうかと提案したこともありました。
しかし、無償奉仕ということに意味を見出し、また新しいことを覚えるのは嫌だということで、仕事をする気はなさそうです。
夏の朝、雑草が伸びた我が家の庭を通って、意気揚々とボランティアに出かけていく後ろ姿を見ていると、ため息がこぼれます。
公園の植栽活動をする前に、我が家の庭を何とかしてくれたらいいのに。
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