大叔父の面倒は誰が見る? 情けない話だけどやっぱり身内は大事なようで

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:元パイナップルガール
性別:女
年齢 : 50
プロフィール:普段はお弁当屋さんのパート・収穫期はジャガイモ農家の主婦です。

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私の大叔父(祖母の弟)は90歳もだいぶ超えて、それでもまだまだ元気です。

お寿司よりステーキ、おにぎりよりサンドイッチ、あんぱんよりシュークリームが好きというハイカラじいちゃんな大叔父。トラクターやコンバインの運転もラクラクこなします。

さすがに運転免許は息子に言われて泣く泣く返納しましたが、それでも毎日田畑へ出て、夕方は相撲中継を観て、と何の問題もなく暮らしています。

そんな大叔父の家は、うちから「スープの冷めない距離」。直線距離なら50mくらいでしょうか。

母が戦争で父を亡くし、父親を知らずに育ったのですが、この大叔父がまだ独身の頃から母の父親代わりになってくれていたこともあり、父と娘、私とは祖父と孫のような気持ちでずっと暮らしてきました。

それでも、あちらの長男が結婚し、別居とはいえお嫁さんが来たとなると、祖母も母も遠慮するのが当たり前になって、ちょっと距離をおくように。

そして10年程経った頃です。大叔母が骨折のため入院し、大叔父が一人になってしまったのです。

昔の人ですのでお茶くらいは入れられるとしても、まず困るのが食事。さてどうしたものかと言いながら、祖母も母も遠巻きに眺めていたのですが、ある日大叔父が来て訴えました。

「『ばあちゃんの面倒は見るけど、じいちゃんのことは嫌いだから見ない。自分で好きなようにしてください』とお嫁さんに言われた」と。

もともと気の短い母は「それならうちで引き取る。あの人の世話になんかならなくていい!」と言い放ちましたが、祖母になだめられ、とりあえず一日三食、大叔父の自宅に運ぶことにしました。
我が家のご飯担当の私が何より助かったのは、ハイカラじいちゃんのおかげで、うちの子たちと同じおかずで済んだこと。

ハンバーグやグラタン、休みの朝はホットケーキでもOKだったのは本当に助かりました。

もしかしたらちょっと我慢してたのかも、ですけどね。

でも、不思議だったのは「大叔母の面倒は見る」と言ったお嫁さんの態度です。

大叔母は変わった人なのですが、足の骨折なのに食事の介助が必要だと言い出しました。

祖母曰く「ちょっと甘えてみたいんやろ」とのこと。

大叔母の入院している病院は完全看護だったのですが、足の骨折の患者にご飯を食べさせるほど暇な看護師さんがいるはずもなく、でも誰も来ないと食べないと病院から大叔父のところに電話があったので、仕方なく母が病院に通うようになりました。

結局お嫁さんは3カ月の入院中3回見舞いに行き、大叔父のところには一度も顔を出しませんでした。

この一件以来、母は大叔父の面倒は自分が見ると心に決めたようでした。

それからさらに10年程が過ぎ、うちの祖母も亡くなって、7人いた兄弟も大叔父一人になりました。

面倒を見てもらえるはずの大叔母は老人ホームに入り、大叔父はご飯が炊けるようになり、おかずだけ母が配達しています。

先日、母がしみじみと「血のつながりっていうのはねぇ」と言い出しました。

何だろうと思ったら、「やっぱりおっちゃんを大事にしてほしいよね、おばちゃんばっかり大事にせんと。私にとっておっちゃんのほうが大事なのは、やっぱり血がつながってるからよねぇ」とため息交じり。

「身内びいきとはこのことね」と返事したものの、大叔母もそんなに大事にされているようにも見えないけど......というのは黙っておきました。

とにかくこのまま大叔父が元気でいてくれることを親子で願っています。

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