<この体験記を書いた人>
ペンネーム:misa
性別:女
年齢:28
プロフィール:夫(30)とは2019年5月に入籍し、新婚生活をはじめたばかり。実家同士も隣町です。
私たち夫婦はいわゆる「令和カップル」。
結婚前はお互い実家暮らしでしたが、年号が変わったタイミングで入籍、アパートでの新婚生活を始めました。
お互いの実家は隣町。ちょうどその中間地点くらいの場所にアパートを借りることができたので、週末に義理の両親、私の両親もあわせて6人で食事をするなど楽しくやっています。
近くに住んでいる分、両方の実家から米や野菜をもらうことが多く、とても助かっています。
そんな矢先、私の父(55歳)に健康診断で大腸腫瘍が見つかった、と母から連絡がありました。
穏やかで優しい父が昔から大好きだった私は動揺しましたが、検査には母が仕事を休んで付き添うとのことで、ひとまず結果を待つことに。
大きな病院で精密検査をしたのですが、一度ではわからないことがあるようで、翌週には2日間入院した上での検査も行なったそうです。
そして、最初に健康診断の結果が出てから1カ月後。検査の結果、悪性の腫瘍ではないため、今後は経過観察で様子を見ていきましょうと担当医の判断が出て、父本人はもちろん、私たち家族もほっと胸をなでおろしました。
それから数日後、検査の付き添いお疲れ様の気持ちを込めて母をランチに誘い、母娘二人でカフェへ行ったときのことです。
母が「そういえばね、○○くん(夫のこと)が、あなたの知らないところでたくさん私たちのこと気遣って連絡くれたんだよ。ほら、読んでごらん」とスマホのメッセージ画面を開いて私に差し出しました。
そこには...
「お母さんがお仕事休めない日は僕が代わりに検査付き添うので、大変なときは連絡ください」
「お母さんも一人で頑張りすぎないように、体を大事にしてください」
夫が母に宛てたたくさんの気遣いのメッセージが。
私の知らないところでこんなにも私の両親を大切に思ってくれていたなんて、と嬉しくて思わず涙があふれそうになりました。
母も「あなたがお嫁に行って実家を出たときは寂しくて仕方なかったけど、こんなに素敵な人と一緒になれて、あなたももちろんだけど私たち両親も幸せだねってお父さんと病室で話してたんだよ」と言ってくれました。
病気知らずの父の腫瘍発覚を通して、今まで頼りだった親がいつまでも元気でいてはくれないこと、だからこそ私たち新米夫婦はもっともっと自立していかなければならないということを痛感しました。
あまり良い出来事ではありませんでしたが、改めて夫に出会えて、結婚して家族になれて本当に幸せだと心から思えたのは、この腫瘍のおかげかもしれません。
これから出産、子育てをしていく上で、たくさんの困難が待ち受けているでしょうが、どんなときも夫への感謝の気持ちを忘れずに、お互いを尊重し、二人で力を合わせて乗り越えながら、夫婦の絆を深めていこうと思っています。
私自身も嫁として、夫がしてくれたように夫の両親を大切にしていこうと決意しました。
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