こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年以上が経ちました。義両親と同居しながら介護をしていた当時のことを思い出しながら書いています。
前回の続きです。
前回の記事:デイサービスのお試し体験。オシャレしちゃって行く気満々!?/山田あしゅら
義父がデイサービスの『お試し』を終えた帰り道
ドキドキわくわくの『車内リサーチ』を開始した私でしたが
開口一番。義父が話し始めたのは
歩行器のことでした。
そろそろ杖だけでは歩行が覚束なくなってきている義父は
ケアマネおーさんから再三『歩行器』の利用を勧められていたのですが
なかなか本人が利用を了解せず、棚上げになっていたのです。
家の中でさえ転倒が増えてきているのに、散歩や買い物にも出かけようとする義父に私も不安を感じていないわけではありません。
しかし本人の歩行器拒否は強硬でなかなか解決策が見つからずにいました。
ですから同じ境遇の人が使っているのを見て
「やっと使ってみる気になった!?」とその言葉に一瞬期待を寄せたのですが
やはり今回も持論は変わらなかったようです。
後で、義母の連絡帳にはさんであった義父の記録票を見ると
「歩行時はスタッフが付いて移動していました。」と書いてありました。
どうやら歩行器はハナから拒否。
デイサービス備え付けの歩行器を使ってみることさえなかったようです。
義父にしてみれば家では杖1本で歩いているのに、なぜ使いたくない歩行器を使わなくちゃならんのか?と、いうところでしょう。
もっとも、使い慣れていない歩行器がすぐに使えるようになるというわけではないでしょうが、衰えがますます進む今後のことを考えると歩行器の利用は避けて通れないことのように思うのです。
『車中リサーチ』に話を戻します。
ええ~っ?
そりゃ、良かった!!
義母のデイサービスの利用者は男女比が2:8くらい。
圧倒的に女性が多いので、その辺りも気になっているところでした。
話好きな義父のこと。話し相手の有無は重要なポイントです。
ところが・・・。
あ・・・あれ?
話を聞くと
定年退職後すぐに
奥さんからこのデイに送り込まれたらしい60代のこの男性。
(介護認定が受けられたのか自費利用なのか、詳しい経緯はわからないですが)
「女房が行けっていうからしょうがなくて来てる。」と言ってたとか
曜日によって利用者が異なりますので、もしかしたら違う曜日に話が合う人がいるかもしれませんが、デイサービスに限らず、介護施設の利用者はどこも圧倒的に女性が多いのです。
女性の方が寿命が長いことも一因でしょうが、それだけじゃない理由が透けて見えるような気がしました。
さらに義父の『お試し』の感想は続きます。
義父にしてみれば「保育園児じゃあるまいし」と言いたいところでしょう。
結局
「デイに行ってしまうと自由がなくなるからイヤだ」というのが
義父の感想というか結論だったようです。
買い物に行きたい時に行って
散歩したい時に散歩して
ワープロしたい時にワープロして、
寝たい時に寝たい。...と、そういうこと。
そんな義父を無理やり通わせたところで長続きしないことは目に見えています。
とても期待を寄せたデイサービスの『お試し』でしたが
利用はお断りすることにしました。
後で思えば
出かける前の
ひげそりも
義父の『いっちょうら』着用も
義父なりの「わしはまだデイサービスに行くまでもないのだ」という
意思表明だったのかも知れません。
デイサービスから帰った後の訪問リハビリで
義父は理学療法士のモリさんに
デイサービスの『お試し』の話を盛んに持ち掛けていたようです。
それを聞いて
と、アドバイスしてくれたモリさん。
義父母共々、状態が刻々と変化しており
これまで通りの生活が難しくなっていく中
どういった選択をしていけばいいのか、まだ雲をつかむような状況でしたが
それでも我が家の介護は大きく変わる時を迎えつつありました。
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