折り紙なんかやってられん!プライドが高く居場所がなかった義父/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年以上が経ちました。義両親と同居しながら介護をしていた当時のことを思い出しながら書いています。

前回の記事:不安定な排便リズムを把握したい。デイサービスでも好評だった便通カレンダー/山田あしゅら

持病のせいで身体の動きがますます悪くなってきた義父。訪問リハビリにも懸命に取り組んでいましたが、進行を食い止めることはなかなか難しいようです。

それに転倒することを恐れ、次第に外出を控えるようになったことも気になります。

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2011年当時
義父の行動範囲は

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3日に1回程度、近所のスーパーへの買い物か

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ひと月に数回、私が車で送っていく医者通いくらい。
時々義母を誘って
散歩に行くこともありましたが

もちろん遠くへ行くことは出来ず
家の周辺を一回りする程度です。

見まわしてみると
義父のような高齢者の行くところって本当に少ないのです。

市内の福祉センターも
自分1人で行動できる元気な人が対象で
身体の不自由な義父が利用できるものはあまりありません。

同世代の人と気軽に交流できればそれで良いのですが

義父のようなタイプの人は
『お仕着せ』を嫌がる傾向があるのです。

以前 自治会の茶話会に誘われ
私が車で送迎し、数回参加したことがありました。

最初は行き来が途絶えていたご近所さんに会えると
喜んで出かけていたのですが

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世話役さんが用意してくださった『折り紙づくり』に嫌気がさして
プイっと行かなくなってしまったのです。

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ただ、その『話』にも問題があり
変化のない毎日を送っている義父にとって
話のネタは過去の話ばかり。(自慢話が多分に含まれます。)

その上、これもまた病気の影響で言葉も思うように出なくなっていましたから
自分で会場まで通って来られるお元気な他の面々とは
うまく会話が嚙み合わなかったのかも知れません。

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おそらく世話役さんも場をつなぐためにあれこれ趣向を凝らしてくださったのだと思いますが

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プライドの高い義父には受け入れられなかったようです。

そんな中
月1回のケアマネおーさんの訪問があった日のことでした。

義父を交えて話をするうち、ひょんなことから


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と、おーさんがデイサービスの見学を勧めてくれたのです。
義母は既に3年ほど通っているデイサービス。
このデイサービスについては義父にもたびたび利用を促していたのですが

やはり

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と、行く気は全くありません。

しかし、状況は刻々と変化しています。
動きが悪く転倒が増えているこの頃では、これまでのように義父を置いて外出することが難しくなってきたと私も感じ始めていました。

そこで

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家に居いてほしくないから(ホントはそうでも(;^_^A)
デイに行ってもらいたいのではなく

義父の生活をもっと活力のあるものにしてもらいたいということを強調しつつ
後押ししてみました。

するとね・・・

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・・・ですって。

そこでおーさんと私

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ここぞとばかり猛烈プッシュ(笑)

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あれやこれや手を変え品を変え
義母まで巻き込み説得したところ

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おそらく、義父自身も少しは不安を抱いていたのでしょう。
思いがけない返事に

山が動いた~っっっ!!!

と、おーさんも私もびっくりです。

こうなれば
善は急げ。義父の気のかわらないうちに!

と、いうわけで
早速、その翌日
お昼ご飯つきデイサービス見学会を設けてもらうことになりました。

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さてさて
どんな結果になりますことやら

つづく

【次のエピソード】デイサービスのお試し体験。オシャレしちゃって行く気満々!?/山田あしゅら

【最初から読む】義両親の様子がおかしい...介護生活がはじまった日/山田あしゅら

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山田あしゅら

50代後半の主婦。息子3人はそれぞれ巣立ち、現在は孫が2人のおばあちゃん。指定難病及びうつ病の義父(太郎)と認知症の義母(はな子)の介護の日常を綴ったアメーバブログ「13番さんのあな―介護家庭の日常」は11年以上続き、現在も継続中。

義父は入院をきっかけに2017年7月、老健へ入所。2019年肺炎により再度入院。同年4月28日逝去。行年90歳。

義母は週5日デイサービスに通いつつ在宅で介護されていたが2018年1月体調を崩し入院。療養病棟へ移り現在に至る。94歳。

在宅期間の日常を題材にした著書『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を2017年7月に出版した。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:「13番さんのあな―介護家庭の日常」

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