<この体験記を書いた人>
ペンネーム:かなこ
性別:女
年齢:51
プロフィール:30歳の娘を持つ母です。現在も理髪師として働く75歳の実母と同居を始めて一年になりました。
3年前に父が亡くなって以来一人で暮らしていた母と、昨年5月から同居を始めました。
私は20年近く前に離婚してからずっと娘と二人暮らし。
正直なところ今になって母と暮らすことに不安を感じていました。
でも、母もそんな私の気持ちを分かってくれていたようで「それぞれの生活の仕方があるんだから違うのは仕方ないよ。でも、嫌なことや気になることは溜め込むとストレスになるからね」と前置きして「言ってくれたら直すから、隠さずにちゃんと言ってね」と気遣ってくれ、それならばと気が楽になったのを覚えています。
そして、実際に暮らし始めてみると、やはり戸惑うことばかり。
母にとっては50年近く暮らしてきた家。
私が小さな頃から母がご飯を作り、掃除、洗濯をしてきた家なのですから、自然にできた自分のルールがたくさんあります。
私は「入って来た身」なので合わせるほうがいいだろうとできるだけ母のやり方に合わせ、その中でもちょっと効率が悪いなと感じたところや変だなと思うところは、さり気なく自分のやり方に変えていこうとしました。
例えば、娘が洗剤や柔軟剤を変えたいと言い変更したのですが、母は匂いや使いやすさよりも「安いもの」にこだわりがあるタイプ。
私が買って来るもの全てに「それは幾らだったの?」と聞いてきて、私が値段を言うと「あぁそう。結構高いんだね」と必ず言うので、私はこれがかなりストレスでした。
でも、常に私が買って来て詰め替えをしているうちに言われなくなったのでホッとしました。
ただ、どうしても慣れないことがありました。
それは、母が友達から聞いた友達家族の愚痴を、うちに持ち帰って話すことです。
朝食時は私に、夕食時は、三人でテレビを見ながら楽しく食べている最中に話してきます。
テレビは聞こえないし、興味のない他所の家庭の話。
しかも週に何度も会う友達なので、ほぼ毎日聞かされます。
そして母が聞いたところで腹を立てるだけでどうにもできない話なので、こちらの気分も滅入ってしまうのです。
この母の習慣が嫌だった娘が、一度だけ母に訴えました。
「ばあちゃん、そういう話やめてくれる? 会ったこともないから分からないし、私はテレビ見たいし」。
これを聞いて一気に機嫌が悪くなった母。
しばらく口をきいてくれなくなってしまいました。
このときは娘の言い方がストレート過ぎてよくなかったのかもと思い、今後はできるだけ私が言うことを決意。
娘にも「ママが上手く伝えるようにするから、何かあったらママに言ってね」と言いました。
結局しばらくして母の機嫌は直りましたが、言われたことを直そうという気はないらしく、今までと変わらず食事の時間では母の愚痴話が繰り返されました。
これでは困ると思い、母と二人になったときにゆっくりと話をすることになったのです。
他人の家の問題を我が家に持ち込んでもどうにもできないということ、毎日聞かされて私も娘も気が重い、食事は楽しく食べないとおいしくないし体にもよくない等伝えました。
気持ちを逆撫でしないようにと気を遣い一生懸命伝えたつもりなのですが、母は「でも」「だって」と繰り返すだけ。
そしてまた怒ってしまったのです。
「直して欲しいところは言ってね」と言ったのに、これでは機嫌を損ねるのが面倒で話せません。
娘もストレスを溜めているようです。
私もいつまで我慢できるかと思うと気が重くなります。
同居が難しいことは覚悟していましたが、ここまでとは......という感じです。
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