前回の記事:いつからおばあちゃんになるんだろう?いつまでも若いわけじゃない母を思う/oyumi
兄は現在青森に住んでおり、年に2回ほど帰省してくる。
34歳。私と9こ違う。
家族が珍しく揃うと、母は決まって兄に「自分が死んだ時のこと、その後のこと」についてしっかりと説明をする。
大事なものはみんなこのポーチの中にあるからとか、何かあったらここに電話するようにだとか、メモを残したりなど。
最初は私も兄も、「うるさいなあ、何度も言わなくたってわかってるよ。」なんて雰囲気で、わかったわかったと軽く聞き流していた。
しかし母も還暦を迎えた頃になると、やはり兄も同じなのだろう、なんだかリアリティが増してきて「本当にそんな時が来るのかな?」と不安になってきたのだ。
あんまり考えたくないというよりも、考えたところでなんだか他人事のように思えてしまうのがほんとのところ。年老いた親を持つ人たちはみんなどんな感じなんだろう?「そういう時がくるかもね」程度の温度感なんだろうか。
親元を離れている人はかえって冷静に考えることができるのかな、と思う。 毎日一緒に暮らしていると、それが当たり前なことだとついつい思い込んで錯覚してしまう。
だから当たり前がそうでなくなった瞬間のあっけなさにしばらくは現実味を持てず、全部が気のせいに思えては現実であることに気付き、そしてその都度処理しきれない感情に押しつぶされてしまうんだろう。
多分そうなるんだろうな、と考えておくことでも多少は心構えみたいなものがつくのかも。 いろんなことを想定して何かの時に備えておく。というのが大人としての生き方なのだと思うので、今のうちに調べられることは調べておこうと思います。
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