<この体験記を書いた人>
ペンネーム:むらまゆ
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦です4年前まで21年間働いていました。夫は46歳、息子は17歳です。
16年前の4月、育児休業から復帰しました。
しかし、その時期は職場の大繁忙期。
子供の頻繁な発熱も重なり、育児と仕事との両立は非常に大変でした。
ただ、私自身大好きな仕事だったので、できる限り夫(当時31歳)や近くに住む義母(当時56歳)に助けてもらいつつ頑張りました。
当時、勤め先では育児中の職員のための制度がありました。
今と比べると劣るものの、それなりに充実していたと思います。
ですが、無理解な上司が何人かいたのです。
当時の会社では、一つの課を束ねる課長、係長がいて、4~5人のグループを束ねる主査がいるという体制でした。
女性は結婚(もしくは出産)と同時に退職する事があたり前だった時代です。
「なんで育児休業という法律があるんだ。育児をしながら仕事なんてできるわけないだろう」
今、ご存命だったら70代半ばくらいになるであろう課長や係長はぼやき気味にそんなことを言っていました。
一方主査は私と年齢が比較的近く、当時30代半ばで共働き、奥さんもフルタイム勤務。
理解があったのが救いでした。
しかし係長からは、ほぼ同時期に復帰した人と比べてなじられてばかり。
今となっては人と比べることがおかしいと思うのですが、当時私は20代。
悩みながら毎日泣いてばかりいました。
そして復帰して初めての年度変わりに人事異動命令が下りました。
私は異動を希望していないにも関わらずです。
なぜか理解できなかったので人事権を持つ課長に聞きました。
「なぜ異動になったのですか? 私は異動を希望していません」
「育児に専念してもらうために僕が考えたんだけど、何が不満?」
「育児は夫や義母に助けてもらっています。私は今の仕事が好きです、異動はしたくないです!」
すると課長は怒鳴りながら私に言いました。
「人員削減する時、真っ先に君を出そうと思ったのだよね、使えないから。それに育児をしながら仕事もしたいなんてただのわがままだ! 残業の多い職場に女は不要だ!」
今ならパワハラ、セクハラです。
「課長! その言い方は間違っています。女性蔑視です」
その時そう言えればよかったですが、言えませんでした。
今でも悔しく思っています。
育児と仕事との両立は大変ですが、無理ではありません。
工夫と理解で何とかなると思っています。
当時の上司は、主査以外全員定年退職しました。
現在の役職の人は私と同年代かせいぜい10歳上程度。
共働きも当たり前になり、育児制度も当時とは比べものにならないくらい整っていると思われます。
私は4年前体調を悪くして退職し専業主婦になりました。
夫は現在役職者です。
夫には絶対に最低な上司にはなってほしくないと思います。
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