高齢者ターゲットの振り込め詐欺。今、子ども世代ができることはこの7つ

ますます手口が巧妙化する「振り込め詐欺」。今回は、子ども世代が親に、孫世代が祖父母に対してできること、伝えておくといいことについて、具体的な事例をまとめました。

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前の記事「振り込め詐欺にあいやすい人はどんな人?チェックリストで危険度を確認!(4)」はこちら。

 

子ども世代ができること

できること1:合言葉を作っておく
犯人は、同級生名簿などを入手して、住所や電話番号、家族(息子や孫など)の名前、同級生の名前、息子(や孫)が卒業した高校や大学名などを知っている可能性があります。
そのような情報だけで信じないよう、結婚記念日、旅行の思い出、好物、嫌いな食べ物など、学校名簿、会員名簿などに公開していない事実を合言葉にして最初に確認しましょう。
・家族や身近な親戚しか知らない事実
・慌てていても簡単に思い出せること
・絶対に忘れない言葉やできごと
など、合言葉をあらかじめ、決めておいてください。
相手が、「慌てて忘れた」「そんなことより・・・」「今は、それどころではない」などと言って合言葉を言わないまま自分の言いたいことを優先させるときは、ためらわず電話を切りましょう。
十中八九、「振り込め詐欺」と考えてかまいません。

 

できること2:折り返しの電話訓練を
「携帯電話をなくした」、「電話番号が変わった」と電話を受けたら、必ず元の携帯電話番号か、勤務先に確認の電話をかけるよう、一緒に訓練しましょう。
その他、緊急時の連絡先として、本人の携帯電話番号はもちろんのこと、勤務先の電話番号や友人の連絡先なども把握しておき、いつでも確実に連絡が取れるようにしておくことも大切です。
また、「携帯電話の番号が変わった」と言われたら、すぐ元の電話番号にかけ直すように訓練します。実際にかけてみて、電話がつながらない、連絡先がわからないなどで、連絡が取れない場合は警察に相談してください。
この他、警察や銀行協会等の官公庁や団体から電話があった場合、言われた電話番号をそのまま信じてしまうことなく、電話帳や電話番号案内(104)などで調べる習慣をつけるよう、伝えましょう。

できること3:留守番電話を活用する
常に「留守番電話」にセットしておき、電話がかかってきてもとりあえず「留守番電話」で受けるクセをつけましょう。そして先ほどの「合言葉」を言ってもらい、相手のことが確認できたら受話器を取ります。
また、
「ご用件の方はお名前と用件をどうぞ。身内の方は合言葉をどうぞ。確認ができなければ電話には出ません」
「振り込め詐欺対策として、お名前とご用件を確認しています。不審な電話はすぐに警察に通報します」
などという留守番電話のメッセージを吹き込むのも効果的です。
この他、一人暮らしの方は先に自分の名前を名乗るのはやめましょう。

できること4ナンバーディスプレイ機能を活用する
電話をかけてきた相手の電話番号がわかるナンバーディスプレイサービスを利用しましょう。別途の契約が必要なので、くわしくは近くの電話会社で確認してください。

 

できること5「携帯電話を持っていない」と告げさせる
このような詐欺(中でも還付金詐欺)は携帯で直接、会話する機会がなければだまされる可能性が減ります。実際に「携帯電話を持っていない」と言ったところ、何も言わずに電話を切られたというケースもあります。本物の公的機関なら、対象者が携帯電話を持っていないからと還付金の支払いを断念することはありえません。
「携帯電話がない」というのも対策の一つです。

できること6ATM利用限度額を引き下げる
あらかじめ、ATMによる1日あたりの利用限度額を引き下げることができます。
「還付金など詐欺」では、ATMの操作誘導や操作手順を電話で指示し、本人の気づかないうちに犯人の口座にお金を振り込ませるものですが、あらかじめ「ATM利用限度額」を引き下げておくのがおすすめです。
万が一、振り込め詐欺の被害にあっても、利用限度額までしか振り込めないことになるので、被害額を最小限にすることができます。詳しくは、金融機関の窓口で相談してください。

 

できること7電話番号がハローページに登載されていたら、即削除!
実家の電話番号がハローページに登録されているのがわかったら、すぐ116番へ電話し、削除してください。

 

警察官や銀行員は、キャッシュカードを取りに来ません!

最近、増加している手交付型詐欺。キャッシュカードや現金を警察や銀行職員を名乗る人物が受け取りに行くというもので、ここ数年、増加しています。
権威のある人がやって来るというと、つい信憑性を感じがちですが、そもそも警察や銀行職員といった人は、キャッシュカードを取りに来るようなことはしません。詐欺が横行している時代なだけに、余計、その点は徹底されています。
「警察や銀行職員がキャッシュカードを取りに行くなどと語る電話は、そもそも信用してはいけない!!」としっかり伝えておきましょう。

 


●振り込め詐欺の相談窓口
「詐欺かな」と思ったら、すぐ警察へ通報しましょう。また、下記のような相談窓口もあります。

架空請求や不当請求
架空請求や不当請求でお悩みの方やお困りの方は、最寄りの「消費生活センター」にご連絡ください。最寄りの消費生活センターがわからない場合は、独立行政法人国民生活センター「消費者ホットライン」(局番なしの「188(いやや)」番、または「0570-064-370」)でもかまいません。
なお、最寄りの消費生活センターの連絡先は、国民生活センターのウェブサイトでもチェックできます。

・架空請求メール
パソコンや携帯電話に心当たりのない請求メールが届いた方は、下記の警察庁ウェブサイトを参考にしてください。

・キャッシュカード詐欺
警察官や銀行協会職員を名乗る者からの電話などで少しでも不審に思った場合は、最寄りの警察署や相談窓口(♯9110)までご連絡ください。また、全国銀行協会のウェブサイトにも情報が掲載してあります。


 
取材協力:警視庁、警察庁

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取材・文/橘内美佳

 
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