テレビCMでも多く目にする「メルカリ」や「ヤフオク!」など、スマートフォン1つで気軽にネットオークションに参加できるフリーマーケットアプリが増えています。しかし、それらの取引は安全なものばかりではありません。
日本法規情報株式会社は1月25日、運営する「詐欺被害相談サポート」や「ワンクリック詐欺・ネット被害相談サポート」の運用情報やアンケートを元に「フリーマーケットアプリに関するアンケート調査」を発表しました。この調査結果によると、アプリ利用者の5人に1人は何らかのトラブルに見舞われていることが分かります。
いまや、私たちの買い物の選択肢の1つになりつつある「ネットオークション」と、そのトラブル、対処法につい見ていきましょう。
トラブルの経験者は5人に1人!
スマートフォンの普及に伴って、フリーマーケットアプリの利用者は急速に増えています。その割合は、スマートフォン利用者の4人に1人と、スマホ人口の約25%が利用したことがあるようです。そして、その利用者の5人に1人が、「なんらかのトラブルにあった経験がある」と答えています。
日本法規情報「フリーマーケットアプリに関するアンケート調査」より
トラブルの内容を見てみると、購入者からは「写真通りの商品ではなかった」「期日を過ぎたのに商品が発送されなかった」「商品が破損していた」など、商品の不備にまつわる事柄が目立ちます。その他にも、出品者による「期日を過ぎたのに代金が未払いだった」という意見や、両者からの「購入完了までのやりとりでトラブルになってしまった」など、商品発送の段階で起こったものもあるようです。
もしトラブルにあったら? 落ち着いて相談を
日本法規情報株式会社運営「相談サポート」詐欺被害相談サポート
もし、実際にトラブルにあっても、まずは落ち着いて対処することで被害を最小限に抑えられます。実際にトラブルを経験した人は、「アプリの運営側に通報」「当事者間で話し合い」するなどの方法を取っています。
しかし、調査結果を見ると、トラブルに対処せず泣き寝入りしている人も2割弱ほど存在するようです。お店で販売されているものであれば、トラブルが起きても交換、返金などの対応をしてくれますが、個人間取引の場合は、自分で対処するしかありません。信頼できる機関も利用しながら、解決に向けて努力していきましょう。
日本法規情報「フリーマーケットアプリに関するアンケート調査」より
フリマアプリで取引をする時に、絶対に忘れてはならないのが「相手は見知らぬ他人である」ということです。親しい人であれば、ざっくばらんな対応でも許してもらえますが、知り合ったばかりの人には礼儀を尽くさねばなりません。同時に、相手がまだよくわからないからこそ、警戒心をもって接したほうがいいですね。
個人間取引で、お目当てのものを安く手に入れられるのが、ネットオークションの醍醐味です。ネットワーク社会を迎え、個人間取引は今後ますます盛んになるであろうと予想されています。すでにフリマアプリを活用している人も、これから始めようとしている人も、「礼儀」と「警戒心」のバランスを取りながら、上手に利用してみてください。
文/山川 温