<この体験記を書いた人>
ペンネーム:NUTS33
性別:女
年齢:51
プロフィール:夫と大学生の子供2人、猫3匹で暮らしている会社員。
母は76歳、父は81歳になりました。母には持病があり、月に2回は病院へ通院していますが、父は耳が遠い以外は元気です。
実はこの2人、人に頼るのをものすごく嫌がります。私は働いているとはいえ、車で10分くらいのところに住んでいますし、平日に休みがとれるので、病院の送迎でもと思って通院日を聞いてもいつも「いいのいいの。自分で何とかするから。それより~」とはぐらかされます。
この間、そんな人に頼らない母の性格が、あやうく事件を起こしかけました。変ないたずら電話に引っかかったのです。
私には2歳下の弟がいます。2年ほど前に結婚しました。弟も車で10分くらいの距離に住んでいます。
ある日、母のもとに1本の電話が。
「ぜんそくの発作が出てしんどい。明日〇〇病院(遠くの大きな総合病院です)に予約を取ったので行ってくる」と。
それを、母は弟からだと思ってしまったのです。本当につらそうな声だったそうです。ちなみに父は耳が遠くなって電話に出られません。
実際、弟は子どもの頃に小児喘息を患っておりました。でも、大人になってからは発作なんて起こしたことはありませんし、〇〇病院に通ったこともありません。そもそも、結婚していて一人暮らしでもありません。仕事もしていますし、お金も持っています。わざわざ母に電話するなんてありえません。お金のことを言われたわけでもないようです。それでも、母はその電話を弟からの電話だと信じてしまったのです。
いても立ってもいられない母は、翌日、電話で言われた時間に〇〇病院へ行ったそうです。そして、弟がいないのを確かめたと。もちろん弟の姿はなく、母は安心して家に帰ってきたようです。「ひょっとしたらいたずらかも」と思って病院に行ったと言うのですが、話が具体的なので母も混乱してしまったそうなのです。
母は弟が結婚してからというもの、ますます弟に遠慮するようになりました。弟の携帯に電話をすることも考えたそうですが、仕事中だったらとか、もし本当に発作が起きていたらとか考えてやめたそうです。もとより弟の奥さんの携帯番号は母は知りません。でも、本当に発作が起きていたとしても、本人が救急車も呼べますし、タクシーで直接病院にも行けます。大人なんですから。奥さんも傍にいるでしょう。なのに母は発作中に実家に電話する不自然さに気づかなかったのです。
後からこの話を聞かされた私は、本当に驚きました。しっかりしているように見える母も年老いたのだと実感させられました。
でも、ちょっと待ってください。100歩譲って弟に連絡できないのだったら、娘である私に相談があっても良いのではありませんか?
ちょっと連絡してくれれば、母も冷静になれたと思うのです。いたずらで済んだからよかったものの、オレオレ詐欺だったらと思うとゾッとします。
ついこの間も実家の電話が台風の影響で不通になっており、気づいた私が慌てて母の携帯に電話をしたら、「おかしいなあと思ってたら、(弟が)さっき来たわ」と。弟も母の携帯に電話したものの、母がスルーした模様。「台風で実家が吹っ飛んだわけではなかったのね。良かった良かった」って、娘である私にくらい、連絡をくれてもいいんじゃないでしょうか。
母にとって私はそんなに頼りない存在なのかと、情けないやら不甲斐ないやら。お母さん、あなたの娘はもう50を過ぎた立派なおばさんになってるんですよ。お願いだから次に何かあったときは電話の1本くらいかけてくださいね。
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