夏ものの大島紬と冬ものの大島紬は、糸のよりを変えていることなど、知らないことがたくさんあり、日本の技術のすばらしさに目を見張りました。
さらに、第二次世界大戦後、アメリカの占領下になり、原材料の調達に苦労しながらも「大島紬の伝統を、絶やすまい」と、踏ん張った島の人々のことなども、知ることができました。
「どうやって、作られているの?」という好奇心からはじまった旅。
私は、この年になっても、知らないことが多いことに、打ちのめされました。
この奄美大島行きに、限りません。
日常を見回すと、知らないことがいっぱいで、驚きや発見の連続だと思います。
私は、未知の世界に触れることで、世界は知らないことばかりだなぁと、痛感させられてきました。
社交ダンスのドレスを作ることで、ドレス専門の材料があるのを知りました。
ダンスの大会観戦で訪れたイギリスでは、電車の発着するホームが決まっておらず、発着直前に乗客が確認しないといけないことに驚くと同時に、日本の鉄道はきめ細かい管理のもとで運営されているとわかりました。
着物リメイクの本を出版する際には、本がどのようにして完成していくのかを知ることができたし、カメラマン、スタイリスト、ヘアメイク、モデルなどそれぞれの分野のプロが集まって、力を発揮する現場を目撃できました。
「得になる」「将来のためになる」などと考えず、初めて見ることやもの、仕組みをただ知りたいだけ。
知らなかった世界で活躍している人たちと会えたことにも感動しています。