最新研究で分かった
「腸活」の7つの効果
血管の若さを保つ
腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸は、腸内環境を整えるだけでなく、腸から吸収されて血流にのって全身を巡ります。
「短鎖脂肪酸には、免疫のバリア機能の強化や血糖値を一定に保つインスリンの分泌の調整、動脈硬化など生活習慣病の予防や改善という働きが期待されています」。
腸内環境の改善は、血管や全身の健康にもつながります。
脳での不安が減る
「近年、脳腸相関といって脳と腸は互いに影響し合っていることが分かってきました」と、國澤先生。
例えば、「緊張や不安から、お腹が痛くなると同時に便意をもよおした」という経験は誰にでもあることでしょう。
これは脳で感じたストレスが腸に伝わって起きたことですが、この現象は反対にも働きます。
「腸内細菌のバランスが乱れると、それが脳に伝わって不安感を覚えるなど、メンタルの症状として現れるとも考えられるのです」
研究では、腸内細菌が生み出す乳酸に認知症リスクを低下させる作用があると報告されています。
太りにくい体に
國澤先生らの研究では、日本人にとってのやせ菌と見込まれる"ブラウティア菌"が見つかりました。
データ解析の結果、腸内細菌にブラウティア菌が多い人ほど、肥満や糖尿病のリスクが低いことが分かっています。
「ブラウティア菌は、正確には、太りにくくなる菌です。増やすには、栄養バランスの良い食生活が最も効果的。摂り過ぎているものを減らし、足りないものは補う。そうすることで、多様な腸内細菌を活性化させることができます」