スマホの使い過ぎで小指がズキズキ...もしかして「テキストサム損傷」かも? 症状・特徴をチェック

手指や手首のトラブル
こんな病気の疑いもあるので要注意

●糖尿病

生活習慣病のひとつで、血液中の糖(ブドウ糖)を代謝するインスリンの働きが悪くなることが原因。

血糖値が高い状態が続くことで血管が傷つき、神経障害や腎障害、網膜症などが起こることも。

神経障害として手指のしびれや痛みも出ます。

【おもな症状】

血管が傷つくため血液や酸素、栄養分が体に届きにくくなります。血管が細い指先はダメージを受けやすく、しびれを感じることも。だるい、のどが渇く、皮膚のかゆみなどの症状が出たり、上記の合併症が起こることも。

●脳梗塞

脳の血管が詰まり血液が脳全体に行き渡らなくなり、脳が損傷する病気。

片方の指先や体の半身にしびれを感じたり、顔に麻痺が出たり、言葉がうまく出てこないような場合は迷わず受診を。

命に関わる場合もあるので見過ごさないで。

【おもな症状】

片方の指先や半身にしびれが出る、片方の手足が動かせなくなる、ろれつが回らないなど。脳梗塞のしびれは指先だけでなく腕や脚、顔面と広範囲に起こりやすいので、病気のサインを見逃さないようにしましょう。

●頸椎症・椎間板ヘルニア

首の神経が圧迫されることで、手指に痛みやしびれが表れる病気。

首にある頸椎が変形するのが「頸椎症」で、7つの頸椎の間にある椎間板が、本来の位置から飛び出してしまうのが「頸椎椎間板ヘルニア」。

これらが神経に作用します。

【おもな症状】

腕、手、指へとつながっている神経は頸椎から伸びています。このため、頸椎が変形したりして神経を圧迫すると、肩や腕、手指の痛みにつながります。うつむくことが多い人、姿勢の悪い人もなりやすいので注意して。

●自己免疫疾患

関節リウマチ(のように、もともと体に備わっている免疫力が誤作動し、自分の細胞を攻撃してしまう病気です。

関節リウマチのほか、全身性エリテマトーデス(SLE)など多数の病気があり、発熱など症状も多岐にわたります。

【おもな症状】

手指に起こる症状は痛みやしびれ、こわばり、変形など。そのほか皮膚の発疹や全身の関節の痛み、発熱や倦怠感など、部位も症状も多様。進行すると骨も壊され、変形がひどくなるケースもあるので要注意です。

●頸肩腕症候群

首や肩、腕などに痛みやしびれが出ているのに、検査をしても原因がわからない場合に使われる総称。

手や腕、胸などの筋肉の使い過ぎ、交通事故やむちうちの後遺症などが原因となっている場合もあります。

【おもな症状】

首・肩・腕や手指に痛みやしびれ、だるさ、知覚異常などが起こります。片頭痛を持っている場合もありますが、原因の特定が難しいケースも。症状を抑えるため、鎮痛剤の服用や神経ブロック注射を行う場合もあります。

●更年期障害と産後

女性ホルモンのひとつ、エストロゲンの減少によって、体にさまざまな不調が起こるのが更年期障害です。

手指のトラブルも起きやすく、更年期だけでなく、ホルモンの分泌が変化する出産後や授乳期に同様の症状が出ることも。

【おもな症状】
のぼせやほてり、汗が止まらない、不眠やイライラするなど症状はさまざま。手指の痛みやしびれ、こわばりなども多く見られます。最近ではホルモン補充療法やサプリメントもあるので、我慢し過ぎず治療しましょう。

【まずはセルフチェック!】手指が痛む...おもな症状と特徴をチェックして、あなたの「病気」を特定しよう

【漫画で学ぶ】手指の激痛はコレで乗り切れる♪ 痛みを治す達人の麻酔科医が生み出した「10秒マッサージ」の方法とは?

 
※この記事は『全国から患者が集まる麻酔科医の へバーデン結節・手指の痛みの治し方』(富永喜代/KADOKAWA)からの抜粋です。

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