冷やすことで思わぬ恩恵が!? 血糖値と中性脂肪にうれしい「冷やし焼き芋」と3つのアレンジレシピ

「焼き芋」といえば冬のイメージですが、冷やすことで、思わぬ効果&恩恵を受けることができるといいます。今回は、管理栄養士・料理研究家の成澤文子(なりさわ・あやこ)さんに「冷やし焼き芋」の意外なレシピを紹介してもらいました。

焼き芋を「冷やす」だけでさつまいもの魅力が倍増

スーパーやコンビニでも手軽に手に入るようになった焼き芋。

「冷やすことで、でんぷんが食物繊維同様に働くレジスタントスターチに変化。食後血糖値の上昇抑制や整腸作用などさまざまな健康効果が期待されています」(成澤さん)。

冷やして食べてもおいしく、食べやすいのが特徴。

いつもの食生活にバランスよく取り入れてみてください。

焼き芋は「冷やす」とすごい!

焼き芋に含まれる「でんぷん」は、冷やすことで「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」に変化します。

レジスタントスターチは食物繊維と同様の働きをするため、血糖値の急上昇を抑え、中性脂肪を減少させる効果が。

腸内の善玉菌のエサにもなり、便秘予防・改善にも期待大です。

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さつまいもの栄養効果

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●腸内が整う「食物繊維」
不溶性食物繊維が2.4g 、水溶性食物繊維が1.1g(ともに焼き芋100gあたり)と豊富。腸内を整え老廃物の排出をサポート。

●血圧低下に「カリウム」
ナトリウムを排出し、血圧低下に役立つカリウムを100gあたり540mgも含有(焼き芋の場合)。むくみ予防にも効果的。

●肌対策に「ビタミンC&E」
活性酸素の抑制と美肌効果が期待されるビタミンCと、抗酸化作用をもたらすビタミンEを豊富に含む。生活習慣病予防に。

自宅で「冷やし焼き芋」を作るなら

(1)新聞紙を水で濡らしてさつまいも1本(250g)を包み、さらにアルミホイルを巻く。

(2)オーブントースター(800W)で15~20分焼き、上下をひっくり返して15~20分焼く。

(3)トースターの中に入れたまま粗熱を取り、冷蔵庫(または冷凍庫)でしっかり冷やす。

長期保存は冷凍がおすすめ。

食べるときは、急に解凍すると作られたレジスタントスターチが壊れるので、自然解凍でゆっくりと!

【次ページ:「冷やし焼き芋」のアレンジレシピ】

 

管理栄養士・料理研究家
成澤文子(なりさわ・あやこ)さん
家庭で作れる本格レシピが人気。メディア・企業に向けたレシピ提案から食育指導、特定保健指導など健康支援でも活躍中。

この記事は『毎日が発見』2021年9月号に掲載の情報です。

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