貯金が少ないから老後が心配...多くの人が抱える将来の不安。そんな時代に、「お金がなくても幸せになれる」と言うのは70代の牧師・ミツコさん。著書『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』(すばる舎)の中では、その暮らしぶりを伝えています。今回は同著書から、ミツコさんが感じた仕事のやりがいや日常の感動など、人生を充実して過ごすためのヒントをお届けします。
ジムに行かなくても、運動はいくらでもできる
筋力の衰える高齢者にとって、運動は健康維持に欠かせません。
周りのシニアの方々はスポーツジムに行っていることも多いようですが、私は、毎日の生活の中でできるだけ体を動かすようにしています。
まずは、朝6時に起きたら、30分運動をします。
布団に寝たまま体を揺すったり、手を頭の上でグーパーグーパーして準備運動をし、腰痛予防、血液をサラサラにするストレッチや筋トレをやります。
2~3日おきにしている腕立て伏せは、膝をついてするやり方です。
筋力の衰えを感じ始めた60代の頃に始めました。
最初は1回もできなかったのに、だんだんできるようになると、おもしろくなりました。
でも、やりすぎても体を痛めるかもと思い、1日に10回以上はやらないようにしています。
夕食の準備をしている合間に、スクワットやかかと落としをすることも。
煮物が煮えるのを待っている隙間時間などを、有効に使うようにしています。
最近テレビで見た、開脚して床に胸をペタッとくっつけるストレッチにも挑戦し始めました。
股関節が固いので無理しないようにし、3年ぐらいかけてできるようになったらいいなと思っています。
他にも、シルバー人材の掃除の仕事でする雑巾がけは、よい筋トレです。
家ではなかなか雑巾がけをしないので、お金をもらってジムに通わせていただいているようなものです。
水曜日の祈り会で10人分のおかずを持っていくときも、駅まで両手に荷物を持ち、これもまたよい筋トレだと思っています。
私がこんなふうに運動をしているのは、健康のためでもありますが、若さを保ちたいと思っているからです。
それは、教会で毎年行う夏期学校に参加するため。
教会員とその家族で出かける2泊3日の修養会があります。
聖書を読んで勉強したり、レクリエーションをしたりして、お互いに親しくなるのが目的です。
私は引率として参加します。
その中で、子どもたちとゲームや山登りをするのです。
赤ちゃんから70代までの参加なので、休んでいる人もいます。
でも、私はそうしたくない。
私は子どもたちにおいていかれないように、歩いたり走ったりしたいのです。
この夏期学校に参加するのが目標になって、日々の運動はそのためのトレーニングの意味もあります。
また、春にも1泊2日で夏よりは少ない人数で行く会もあります。
私はこちらにも参加しているので、1年に2回、日頃のトレーニングの成果を発表する場があります(笑)。
漠然と健康のために運動を続けるのは難しいかもしれませんが、具体的な目標があるとがんばれるのかもしれません。
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74歳の牧師がつづる、一人暮らしの老後生活。健康管理法やお金の価値感などについて全6章で紹介されています