仕事や大事な場面で「こんなはずでは...」と思うこと、ありますよね? でも、それは能力の問題ではなく、「メンタル力の低下」が原因かもしれません。そこで、作家の中谷彰宏さんの著書『「イライラしてるな」と思ったとき読む本』(あさ出版)から、ピンチでも動じないメンタルが身に付くアドバイスを連載形式でお届けします。
言い訳するより、次の作戦をたてる
太平洋戦争の時に、山本五十六大将は真珠湾攻撃に反対でした。
決定になったからには、成功させようとしました。
「私はもともと反対した」とは、自分からは一言も言いません。
まわりからの証言で出てくるだけです。
山本五十六は、「絶対成功させて、早期終戦に持ち込む」と考えていました。
常に自分が思っている方向に結論が出るとは限りません。
そうならなかった時に、どれだけ頑張れるかです。
ゴルフでは、打ち込んだところから始めます。
「自分はバンカーは狙ってないから、その続きからではない」と言いわけしたら、ゴルフは成り立ちません。
打ち込んだところから始めることが、ゴルフが紳士のスポーツであるゆえんです。
自分のやったことは自分で責任をとります。
そこには言いわけも何もありません。
言いわけを考えているうちに、次の作戦を考える時間がなくなります。
脳がストップして、言いわけ脳ばかりが強くなります。
デートの待ち合わせに遅れた時に、「出がけに電話がかかってきて」と言いわけをしても、女性は喜びません。
そんなことを言われたら、よけいイヤになります。
遅れた言いわけをする男性がけっこう多いのです。
この時点で株を下げています。
「僕もそれなりに忙しい」「ムリして時間をつくった」「出がけに上司につかまった」「道が混んでいた」......と、言いわけをすればするほど株が下がります。
それで相手は納得してくれると思ったら、大きな勘違いです。
大切なことは「このあとどうするか」です。
言いわけする人は、自分の大義名分を立てようとして、相手のことを考える余裕がなくなります。
遅れてきた時に、「ゴメン。寒かったでしょう」と、相手を気づかう言葉がないのです。
待っている側からすれば、自分を気づかってくれる一言があるかどうかが大きいのです。
どうやって遅れたかは関係ありません。
自分を正当化しようとすると、よけい嫌われます。
それよりは「寒かったでしょう。予定変更して、温かいモノを食べようか」と、この先の方向を考えることが大切なのです。
【イライラがすっきりする方法】次の作戦を、立てよう。
言いわけや逃げ道は、クセになる
逃げることのマイナスは、クセになることです。
逃げないことも、逃げることも、クセになります。
マラソンで1回棄権した人は、棄権が続き始めます。
1回歩くと、1回では終わりません。
少し歩いて、立て直したらまた走ろうと思っても、またすぐ歩き始めるのです。
これが人生で起こっています。
言いわけや逃げ道は、クセになるところが危険です。
文章を書き始めたら、最後まで書きます。
途中でほうり投げるクセをつけると、最後まで書けなくなるのです。
仕事を途中で投げた人は、仕事を完結できなくなります。
投げ出すことがクセになるのです。
いいことも悪いことも、どちらも習慣化します。
逃げないことで、メンタル力はついていくのです。
【イライラがすっきりする方法】おりるクセをつけない。
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