毎日の食生活や生活習慣で、血液をサラサラに保ちませんか? そこで効果的なのが酢。酢酸が血糖値の上昇を抑え、内臓脂肪を燃やし、高血圧の抑制などの効果を発揮します。今回は、栗原クリニック東京・日本橋 院長の栗原 毅(くりはら・たけし)先生に、血管に良い食材で作る「酢玉ねぎ」と、それを使ったレシピを教えていただきました。
この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2024年7月号に掲載の情報です。
血液をきれいにする
酢のパワーで血管を健康に
「血管が汚れる原因は、糖と中性脂肪、そしてストレスが大きい」と、栗原先生。
「糖や中性脂肪を摂り過ぎたり、ストレスを受けると、血液は粘り気を増し、ネバネバ状態に。血液の流れは悪化し、ドロドロになります。次第に血管がもろくなったり、硬くなったりして不調の原因になります」
ドロドロ血液をサラサラにするために有効なのが、お酢。
「酢の主成分である酢酸は、血糖値の上昇を緩やかにする他、脂肪の合成を抑制して内臓脂肪や中性脂肪を燃やす、高血圧の抑制など、優れた働きをする成分。酢は血液サラサラに欠かせない食品の一つです」
お酢の摂り方は、お好みでOK。
「1日大さじ1杯を目安に、毎日摂ることが健康維持の秘訣です。特に、中性脂肪値が気になる方や高血圧の方は、食前に大さじ1杯の酢を習慣にすると、数値の改善を期待できます」と栗原先生。
今回は、血管にいい食材で作る酢の保存食をご紹介。毎日食べて、血管の若返りを目指しましょう。
こんな効果があります
血管にいい酢
食欲アップ
酢の酸味が、食欲をコントロールする脳の摂食中枢に働きかけることで食欲がアップします。
高血圧を抑える
酢酸には血管を広げるアデノシンに働きかける作用も。血圧の上昇を抑えてくれます。
内臓脂肪を減らす
酢の主成分・酢酸には、脂肪の合成を抑えるとともに脂肪の分解を促す作用があります。
食後血糖値の急上昇を防ぐ
食前に大さじ1杯の酢を摂取すると、食後の血糖値の上昇が緩やかになります。
疲労回復のサポート
酢に含まれる酢酸やクエン酸が、疲れの原因である乳酸を分解する働きを助けて疲労を回復。
お通じを良くする
酢には胃酸の分泌を促す作用も。胃酸や酢の成分が胃や腸を刺激し蠕動(ぜんどう)運動を活発にします。
血管にいい食材
玉ねぎ
玉ねぎ特有のにおい成分である硫化アリルには、血液中の余計な脂質を減らす働きがあります。
しょうが
末梢血管を開いて血流を良くするジンゲロールが豊富。血行を良くして冷え性の改善にも◎。
ミニトマト
強い抗酸化力をもつリコピンが充実。血管の酸化を防ぎ、しなやかにする働きを期待できます。
切り干し大根
食物繊維、鉄分、カルシウムをしっかり摂れる優れもの。血糖値の急上昇を抑える作用も。
蒸し大豆
丈夫な血管づくりに欠かせないたんぱく質の他、塩分を体外に排出させる食物繊維も豊富。
キウイフルーツ
血中の悪玉コレステロールを減少させるペクチンが充実。カリウムも豊富で高血圧の予防にもいい。