タンパク質が多く炭水化物が少ないもめん豆腐。カロリーが少なく必須アミノ酸を多く含んだ良質なタンパク質食品です。今回は、もめん豆腐の優れたポイントを料理研究家の村上祥子さんに教えていただきました。
良質で消化吸収のよいたんぱく源
豆腐の種類はもめん豆腐、きぬごし豆腐、ソフト豆腐、充てん豆腐など、作り方の違いで分けられています。
豆乳に硫酸力ルシウムを凝固剤として加え、型箱の中に入れて圧搾、上澄みを除いたのがもめん豆腐。
きぬごし豆腐は濃厚な豆乳全体をゼリー状に固めたもの。
ソフト豆腐はもめん豆腐ときぬごし豆腐の中間的なものです。
豆腐はカロリーが低く、炭水化物が少なく、必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質なたんぱく質食品です。
血中のコレステロール値を改善したり脂肪の代謝を高め、血圧の低下も促します。
イソフラボンが動脈硬化や骨粗程症の予防にも働きます。
いいことだらけ、といってもよい豆腐ですが、特に今回はもめん豆腐に注目しました。
もめん豆腐は、ほかの種類に比べて、たんぱく質を豊富に含んでいます。
それは、作る際に圧縮して成型しているからです。
栄養豊富な大豆はそのままだと消化吸収されにくいのですが、豆乳にする際に繊維を壊すので、豆腐になったときには非常に消化吸収がよくなります。
もめん豆腐はほかの種類の豆腐より脂質が豊富。
植物性の脂質は動物性の脂質とは違い、不飽和脂肪酸を含むので血管のコレステロールを除去し、善玉コレステロールを増やすといわれています。
取材・文/石井美佐 撮影/中野正景 |