栄養豊富な「酢大豆」は、丈夫な血管づくりや夏バテからの回復にお役立ち。蒸し大豆で手軽に作れるレシピをお届けします。今回は管理栄養士・料理研究家の成澤文子さんに教えていただきました。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年9月号に掲載の情報です。
酢大豆はココがすごい
●「イソフラボン」の抗酸化作用
●「クエン酸」が夏バテ症状を回復
●「大豆サポニン」が免疫・血流を改善
● 認知症予防効果が 期待できる「レシチン」も
蒸し大豆で作るメリット
蒸すことで栄養まるごと&手間いらずで簡単に作れます
たんぱく質や食物繊維、イソフラボンといった栄養成分をそのまま食べることができる「蒸し大豆」。オリゴ糖の含有量も高く、うま味のある「酢大豆」を作ることができます。
基本の「酢大豆」の作り方
1人分49kcal/塩分0.2g 冷蔵で1週間保存可
材料(4人分)
蒸し大豆...1パック(100g)
しょうが...1/2かけ
水...50mL
酢...50mL
昆布...5cm角1枚
(1)しょうがは皮をむいて薄切りにし、縦・横に包丁を入れてみじん切りにする。
(2)煮沸消毒した保存瓶を用意し、しょうが、水、酢、昆布を入れ、混ぜ合わせる。
(3)蒸し大豆を入れて軽く混ぜ、冷蔵庫で半日漬ける。サラダのトッピングにも。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
※保存容器は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
栄養効果大の「酢大豆」を毎日の習慣に
健康に良い食べ物であることは分かるけど、完成までに時間がかかるし味もいま一つだと、敬遠されがちだった「酢大豆」。
でも実は、市販の蒸し大豆を使うことで、簡単においしい「酢大豆」が完成します。
「蒸し大豆にはたんぱく質や食物繊維、鉄分、葉酸といった体づくりに必要な栄養がたっぷり。1日1~2回酢大豆を食べることで、不足しがちな栄養を補うことができます。必須アミノ酸の一つであり、肝機能の向上が期待される『リジン』が豊富なのも特徴。加熱不要で甘味やうま味が強い蒸し大豆で作ることで、手軽に体を整えることができます。使用する酢は、穀物酢のほか、リンゴ酢(無糖)や黒酢などお好みのもので」と、管理栄養士の成澤さん。
「酢大豆」を食習慣に取り入れて、健康維持に役立ててみませんか?
飽きずに続く! 2種の味付き「酢大豆」
健康のためには、毎日の積み重ねが大切です。飽きずにおいしく続けられる、味付き酢大豆のレシピ2種をご紹介します。
甘味があって食べやすい「はちみつ酢大豆」
1人分57kcal/塩分0.2g 冷蔵で1週間保存可
「加える水の量はお好みで増減してください。水を増やす場合は、4〜5日で食べ切るようにしましょう」(成澤さん)
材料(4人分)
蒸し大豆...1パック(100g)
水...50mL
酢...50mL
はちみつ...大さじ1
作り方
(1)煮沸消毒した保存瓶に、水、酢、はちみつを入れ、はちみつが溶けるまでよく混ぜ合わせる。
(2)(1)に蒸し大豆を入れ、冷蔵庫で半日漬ける。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。 ※保存容器は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
カルシウム補給に「ごまじゃこ酢大豆」
1人分52kcal/塩分0.4g
「ちりめんじゃこやごまを入れることで、カルシウム量がアップ。カルシウムは酢に漬けることで吸収率が上がります」(成澤さん)
材料(6人分)
蒸し大豆...1パック(100g)
ちりめんじゃこ...30g
水...50mL
酢...50mL
かつお節...1袋(4g)
白すりごま...大さじ1と1/2
作り方
(1)煮沸消毒した保存瓶に、水、酢、かつお節を入れ混ぜる。
(2)(1)に蒸し大豆、ちりめんじゃこ、白すりごまを加えて混ぜる。
(3)冷蔵庫で半日おき、味をなじませれば、できあがり。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
※保存容器は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
乾燥大豆で「酢大豆」を作るときは...
煎り大豆を使うと簡単
「洗って水を切った乾燥大豆を弱火で20〜25分ほど乾煎りし、粗熱を取り煮沸消毒した保存瓶へ。大豆がかぶるくらいの酢を注ぎ、3日ほど冷蔵庫に入れ、大豆が2倍程度にふくれたら完成。冷蔵で1カ月保存できます」(成澤さん)
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。 ※保存容器は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
漬け酢は料理やドリンクに活用を
「大豆を漬け終えたお酢は、大豆とともにそのまま食べてもいいですが、野菜やわかめの酢漬けに用いたり、お酢ドリンクにするとおいしく楽しめます」(成澤さん)
はちみつ酢ミルク
「はちみつ酢大豆」の漬け酢大さじ1〜2を、牛乳150mLに混ぜるだけ。酢の効果でカルシウムの吸収率が高まり、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防効果が期待できます。水や炭酸水で割っても。
構成・取材・文/和栗 恵 撮影/齋藤ジン 栄養計算/成澤文子