ものが捨てられないシニア世代でも、半分捨てられるようになる!? そんな方法を考案したのは整理収納アドバイザーの阿部静子さん。「1日5分1スペース」「ソファにはものを置かない」などのルールを守るだけでリバウンドしないと大人気です。今回は阿部さんのメソッドをまとめた著書『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)から、「スペース別の片付けポイント」の一部をご紹介します。
【前回】これでリバウンドなし! 家の片づけ重要なのは「順番」/ハンカチは5枚あればいい
私の靴とサンダル1足がたたきに置いてある、わが家の玄関。傘立てには、家族3人分の傘と来客用のビニール傘1本が入っています。(撮影/回里純子)
たたきに置く靴は「家族の人数+1足」にする
家の中を片づけるとき、最初に取りかかるのは玄関です。
初心者さんにはやりやすい場所です。
コンパクトな広さで、短時間で終わるのもいいですね。
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まずは、玄関のたたきに注目です。
目につく場所なので、ここがスッキリすると達成感があります。
「私にもできた!」と思うと、もっと片づけたくなるからです。
みなさんのお宅では、たたきに靴は何足くらいありますか?
講座の受講生さんに同じ質問をすると、「2人家族で8足くらいあります!」「たたきいっぱいに、あるだけ全部靴を並べています!」と様々な声があがります。
「ただいま」と玄関のドアを開けたときに、靴がいっぱい並んでいたら疲れが倍増してしまいます。
また、お客様がいらしたとき、初めて目にするのは玄関です。
ドアを開けたときに、ご自身もお客様もハッピーを感じるようなスッキリした玄関にしたいですよね。
そこで、私が提案するのは、たたきに置く靴を「家族の人数+1足」にすることです。
3人家族なら、3足+ゴミを出しに行くサンダル1足にします。
たったこれだけですが、玄関が一気にスッキリします。
「家族の人数+1足」以外の靴は下駄箱にしまいましょう。
たたきの靴を全てなくすことはハードルが高いと感じられますが、「家族の人数+1足」ならできそうな気がしませんか。
家族には根気よく言い続ける
3人家族のわが家は、日中は私の靴とサンダルの2足、夕方以降に帰宅した家族がそれぞれ1足ずつを置き、「家族の人数+1足」を守っています。
家族には「靴を1足出したら1足しまってね」と伝えています。
すぐには難しいかもしれませんが、あきらめずに言い続けます。
そのとき、まずは自分がやって見せることが大切。
夫と娘も、やっとしまってくれるようになりました。
玄関のたたきの靴がなくなっただけで、玄関全体がスッキリ。
ハッピーを感じる玄関になりました。
シニア世代にすすめたい理由が、もうひとつあります。
たたきに所狭しと靴が並んでいると、避けようとして転倒、なんてことになりかねません。
靴を減らすことは、玄関がスッキリするだけではなく、家の中での転倒事故を防ぐことにもつながります。
傘も「家族の人数+1本」に減らす
「家族の人数+1」を応用できるものは、傘立てなどに入っている傘です。
プラス1本は来客用です。
ひとり暮らしの受講生さんで、傘立てに10本入っているという方がいました。
「傘を全部開いてみて、壊れているものは処分しましょう」と話すと、次の講座のとき、「10本中7本壊れていた」と報告があり、2人で笑いました。
また、4人家族の方からは「物置にある傘も数に入れるんですか?」というご質問をいただきました。
全部合わせると30本くらい持っているそう。
しまえる場所があると溜めがちです。
30本から、一気に5本(家族の人数+1)にするのは勇気がいることなので、「まずは開いてみて、壊れている傘を処分しましょう」とお伝えしました。
最初は無理をしないで、少しずつ進めるのも大切です。
「ビニール傘が増えてしまう」とお悩みの方もいますが、わが家ではビニール傘は増えません。
家族みんなで、150グラムの軽量折り畳み傘を必ずバッグに入れているから、急な雨でもビニール傘を買わずに済んでいます。
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